「最近、石坂浩二さんは番組で一言もしゃべりませんが、その映像はとても妙な感じで、何か理由でもあるのですか?」
年明け早々、読者からある人気番組に関する“謎”が、編集部に寄せられた。読者によると、すでにネット上でもかなり話題になっているという。さっそく検索してみたところ、「なぜ番組司会者を不自然な形で画面に出ないようにするのか、とても気味が悪い」などの書き込みが2年以上も前から寄せられ、多くの視聴者の間で疑問視されていた。
その番組とは、テレビ東京系の『開運!なんでも鑑定団』。今年で23年目を迎える人気の長寿番組だ。本誌は、内情をよく知る番組関係者たちから、驚愕の裏事情を聞くことができた。
「石坂さんが“発言しない”のではなく、発言部分を“意識的にカット”して編集されているんです。だからオンエアでは、石坂さんの発言ばかりか音声がほとんどない。発言が少なくなる傾向は、島田紳助さんが司会を辞めた後ぐらいから始まりました。今では音声が編集でカットされていることは、番組スタッフならみんな知っています」
本誌が、直近6回(1月19日放送分まで)の放送を入念にチェックしたところ、オープニングで石坂が小声で「こんばんは」「ハイ」と言った音声と、顔は映らずに言葉だけがかろうじて聞き取れた程度だった。このような状況が2年以上も続いているとなれば、誰だって“おかしい”と気づくのは当然だ。
「意識的に石坂さんの音声をカットするように指示しているのは、番組制作の責任者A氏です。彼が責任者になってから、番組内で石坂さんが仕切る名物コーナー『鑑定ルーム』が廃止されました。ある酒席で、番組内容をめぐって、石坂さんとトラブルを起こしたこともあります」
さらにこの番組関係者は、こう話す。
「A氏は番組創設メンバーであるスタッフや、紳助さんらが番組を去るなか、残る最後の大物である石坂さんを辞めさせたいようです。音声カットは、石坂さんの番組内での存在感をなくし、自主降板へと追い込むためなんです」
もしこれが事実であれば番組開始からの功労者に対する陰湿な“いじめ”ともいえる。石坂本人に取材を申し込んだところ、「コメントは差し控えさせていただきます」(所属事務所)との回答のみだった。
そこで番組を制作するテレビ東京に対し、(1)石坂氏の音声がないことを把握しているか。(2)音声がない明確な理由。(3)音声カットは番組制作の責任者A氏の意向なのか、を質問してみた。テレ東からの回答は、「番組の制作過程につきましては、お答えできません」(広報部)とのこと。
音声がないことを局として把握しているかは、オンエア後の話であり、制作過程での話ではないはずだが……。最後に別の番組関係者から聞いたエピソードを紹介する。
「番組開始当初、あまりに低予算しか与えられず、女性アシスタントの履く靴はひどいものでした。これを見かねた石坂さんが、全員のサイズを聞いてポケットマネーから靴を特注して作り、配ったんです。スタッフ含め、みんな感激していました。スタート時から番組を支えてくれた石坂さんに対し、今の状況はあまりにもかわいそうです」
石坂のウンチクを、再び番組で聞くことはできるのだろうか――。