「怒りを通り越して、よくもここまで根も葉もないウソを書かれてしまうと、どうしていいものかわかりません。悲しいのひと言ですね」と悲憤慷慨するのは、松居一代(59)。
今年4月、松居の前夫Aさん(享年60)が亡くなった。有名洋服ブランド創業者だったAさんとは、彼の女性問題が原因で96年に離婚。だが重度のアトピー性皮膚炎に苦しむ幼い長男を連れて家を出た松居は、衝撃の事実を知る。巨額借金を抱えていた夫は、知らぬ間に松居を“連帯保証人”にしていた。母子は1億7千万円もの借金を背負わされての“再出発”となったのだ。
4月末の葬儀で喪主を務めたのは、その長男(27)だった。ところが――。先日の一部女性週刊誌に、こんな見出しが躍った。
《松居一代 前夫急逝 あ然の『相続銭闘』 葬儀で詰め寄り“後妻”は倒れた!》
記事によれば、松居はAさんの“内縁の妻”を差し置いて葬儀を仕切ったという。しかも葬儀の席で「前夫の会社は長男が継ぐべき」と内縁の妻に詰めよって、あまりのショックに内縁の妻はその場で倒れてしまったというのだ。
まるで、夫の船越英一郎(55)が主演する2時間ドラマのワンシーンのようだが、これは事実なのか。都内にある松居の自宅に真相を確かめに訪れると――。開口いちばん彼女が口にしたのが、冒頭のセリフだった。
「息子が喪主になるしかないと言われてね、じつは葬儀の数日前に、彼女(内縁の妻)のところに私からご挨拶にも伺ったんです。彼女も丁寧に頭を下げてくださって『こちらこそ、どうかよろしくお願いします』と。初めてお会いしましたが、“ああ、素敵な方なんだな”と私は思ってね……」
――では、葬儀の席で詰め寄ったというのは?
「そんなことあるわけないでしょう!当日はもちろん彼女(内縁の妻)が親族席に、私はいちばん後ろの一般席で、最初から最後まで離れて座っていました。お話もしてないんです」
――Aさんとは、借金、浮気、いろいろありましたね。
「20年前は本当に苦しみましたが、でもね、棺の中の顔を見たら、月日が流してくれたというか……。葬儀後にも、じつはメールで彼女には『その後、いかがですか?遠くから心配しております』と送らせていただきました。ご心労もおありだろうと思ってね……。あの記事が出て本当にショックでいまも落ち込んでます」
悔しさのあまりか、その目には涙が浮かんでいた。