「昔は墓じまいを生前から考えていたら“縁起でもない!”と思われる風潮がありましたが、最近は検討する人が急増しています。人生の終わりを意識し始める60~70代の人が多いですが、なかには40~50代から考える人もいます」
こう語るのは、終活カウンセラーの武藤頼胡さん。約3人に1人が65歳以上といわれている、超高齢社会の日本。連日取りざたされている老後の年金問題に加え、墓の整理についても避けては通れない問題だ。それは決して芸能人も例外ではなかった。9月13日に出演した『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で、司会の黒柳徹子(86)から“墓じまい”について尋ねられたミッツ・マングローブ(44)はこう答えている。
「マツコさんと私が最近よく話しているんです。私は弟がいて、弟には子どもがいるんですが、いわゆる徳光家の墓っていうのをどこまで弟の子供たちに背負わせていいのかというのをちょっと考えることがあって……。マツコさんも一人っ子だったりするものですから、『自分たちがおしまいになったときにいろいろ片づけておく手はずはしておかなきゃね』なんて話をしているのが最近、面白くてしょうがなくて。そんな話ばかりしています」
レギュラー番組を8本も抱える売れっ子のマツコ・デラックス(46)とともに、“墓活”に挑戦していることを明かしたミッツ。マツコをよく知るテレビ局関係者はこう語る。
「マツコさんは一人息子で結婚をしていないので、老後の世話や自分が亡くなったあとに託せる人がいないことが悩みだそうです。雑誌のインタビューでは『家の中で孤独死して誰かに迷惑かけるぐらいなら、外で野垂れ死にしたほうがまし』と語っていましたが、お墓のことは常に気にかけているといいます」
実際、マツコは4月24日放送の『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)でこう語っていた。
「子どももいないし、散り散りになった家系の墓を整理して、永代供養できるところに、全部のお墓をまとめようと思っているの」
しかし、マツコにとってこれは苦渋の決断でもあった――。
「マツコさんは『母がいたから今がある』と語るなど、お母さんのことをとても尊敬していました。両親に対して自分の生き方を“申し訳ない”と思っていたそうなのですが、お母さんから励ましの手紙をもらったときは号泣したといいます。しかし3年前にお母さんは亡くなってしまい、お父さんも80代と高齢。そのため最近は親しい友人に、自分が亡くなったときに備えて『そろそろお母さんのお墓を整理しなくちゃいけないのかしら……』と漏らしていたそうです」(前出・テレビ局関係者)
そんなマツコの支えとなっているのが、ミッツだったのだ。
「2人は20年ほど前の無名だった時代から、親交を深めてきました。マツコさんは、雑誌のインタビューでミッツさんについて『いちばんの友人と言ってもいいくらいの存在』と語るほどの仲です。しょっちゅう連絡を取り合っているそうです」(マツコとミッツの共通の知人)
“穏やかな終活”に必要なのは、気軽に相談できる親友の存在なのかもしれない――。