父の名前を出されることを嫌がっているという。 画像を見る

「寛一郎くんはドラマ出演にあたって『今回の自分の役割は脇を固めることだけれども、それでもストーリーのなかで、いいアクセントになることができれば嬉しいですね』というようなことを言っていました」と語るのは、あるテレビ局関係者。

 

話題の連続ドラマ『グランメゾン東京』は木村拓哉演じるカリスマシェフが、仲間とともに三つ星レストランを目指すストーリー。第1話からレストランの従業員・芹田公一を演じているのが俳優・寛一郎(23)。彼にとっては、初めての連続ドラマ本格挑戦となる。

 

「本名は佐藤寛一郎ですが、彼はあえて名字は名乗っていません。彼は佐藤浩市さん(58)の長男、祖父はあの三國連太郎さんです。ただ彼は“祖父や父の七光り”と呼ばれることを嫌っているのです」(前出・テレビ局関係者)

 

父・佐藤浩市は最近、雑誌のインタビューで、息子について次のように語っている。

 

《ぼうずは僕の名前を出されることをすごく嫌がりますし、芸名に姓をつけませんでした》(『週刊朝日』’19年11月1日号)

 

“俳優として生きていくうえで、親父の助けも名前もいらない”というスタンスのようだが、その父子関係は、佐藤と三國連太郎を思い出させる。ベテランの映画関係者は次のように語る。

 

「三國連太郎と佐藤浩市の“確執”は芸能界では有名でした。佐藤が小学5年生のときに、三國が家を出てしまったのも不仲の大きな理由と言われています。2人は’86年に映画で初共演しましたが、わだかまりがあったため、いっしょのシーンは少なく、’96年に映画『美味しんぼ』で共演したときも、緊張関係を漂わせていました。それでも三國は俳優仲間やスタッフたちに『浩市のことをよろしく』と、言っていたそうです。しかし佐藤はそれが嫌で、あとで三國に文句を言ったこともあったとか。いまはその佐藤が、息子の寛一郎に嫌がられているわけですから、まさに“因果は巡る”ですね」

 

寛一郎自身は、父との微妙な関係について、本誌のインタビューにこう語っていた。

 

《親父は僕が隣にいて誰かと話しているとき、その相手越しに伝えたいことを言うことがあります。(中略)以前は反抗期で、親父が家にいるだけで嫌でした(笑)》(本誌’18年4月10日号)

 

だが2組の父子関係の共通点は“息子が父を嫌がる”ことだけではない。寛一郎は『グランメゾン東京』出演にあたって、前出のテレビ局関係者にこう話していたという。

 

「あの木村拓哉さんと共演できるなんて夢のようです。実は昔、木村さんにお会いしたことがあるんです。父が木村さんと同じドラマ(※’04年放映フジテレビ系『プライド』)に出演していたことがあって、現場に連れて行ってもらったんです。そのとき木村さんがお菓子をくれたり、遊んだりしてくれたことは、いまでも忘れられません。(『グランメゾン東京』の)現場で木村さんにご挨拶したときに、『おっ、でっかくなったなぁ』と言われて……。僕のことを覚えてくださっていたんだなと、嬉しかったです」

 

当時、寛一郎は7歳。実は佐藤も幼いころに父に撮影現場に連れて行ってもらったことがあった。前出の映画関係者は言う。

 

「佐藤自身が『徹子の部屋』で明かしています。おそらく三國が家出をする前の出来事だと思いますが、映画撮影現場に同行し、非常に印象に残ったそうです。佐藤はその経験が、自分の俳優としての原点だと語っていました。いわば三國も佐藤も、息子に撮影現場を肌で感じさせるという“英才教育”を施していたのですね」

 

また佐藤の仕事関係者は次のように語った。

 

「確かに三國さんと浩市、浩市と寛一郎くんの親子関係には似た部分もありますね。でも比べてみると、浩市と寛一郎くんのほうがかなりマイルドだと思いますよ。この4月に三國さんの七回忌法要が行われました。その場で浩市は『(『美味しんぼ』より)もっと早く親父と共演しておけばよかった』と後悔の念をもらしているのです。そうすればもっと多くの作品で、三國さんから学ぶものもあったのではないかという、浩市らしい言葉でした。そんな思いもありますので、浩市は寛一郎くんに求められればアドバイスはいとわないと思いますし、機会があればどんどん共演してみたいとも考えているでしょう」

 

今回の連ドラ出演などを経て、成長した息子が、同じ作品で挑戦してくる日を佐藤も楽しみにしていることだろう。

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