新型コロナウイルスの影響で連日、多くのコンサートや舞台が中止に追い込まれるなか、5月15~16日に嵐は新国立競技場で『アラフェス2020』を行う予定となっている。これまでの嵐の全コンサートで演出を務めている松本潤(36)は、新国立競技場のライブには誰よりも精魂込めて取り組んでいた。
「嵐にとって“国立”は、’08年から改修工事に入るまでの6年間、毎年ライブを開催してきた思い出の場。去年12月のお披露目イベントにも出演しています。5月は単独アーティストとしては国立での初公演で“嵐20年の集大成”ともいうべき記念イベント。それだけに松本さんは半年以上前から、全身全霊を注いで演出プランを練り上げてきました」(音楽関係者)
松本はジャニーズJr.時代から演出に強いこだわりを持ち、自分なりの嵐像を明確に持っているという。
「松本さんはイベント会場の構造を事前に研究し、図面を引くところから演出の第1歩を始めます。ワイヤでの気球やゴンドラ、トロッコに乗って縦横無尽に動き回る演出でファンを驚かせてきました。“広い会場でも嵐を近くに感じてほしい”と常にファン目線で楽しめる舞台にしたいと考えていたんです」(前出・音楽関係者)
先日放送されたNetflixのドキュメンタリー番組『ARASHI’s Diary -Voyage-』のなかでも、松本は「この20年の感謝の気持ちを直接自分の言葉で届けたい」と語っている。
「松本さんは完璧主義者なんです。ファンへの気持ちを伝えるライブは、パフォーマンスも公演環境も完璧でありたいと思っています。だから、松本さん個人としては、新国立競技場での集大成ライブは、新型コロナの不安がある程度収まったタイミングでやりたいと切に願っているんです」(舞台関係者)
今年末で活動休止となる嵐にとって、ライブはファンと直接触れ合える数少ない機会だ。
「20年支えてくれたファンへ、できる限りの感謝を伝えたいと思っていた矢先のコロナ禍ですからね。都内の感染者数が今後、さらに増加するようなことが続けば、5月のライブも延期もしくは中止になる可能性はあります。松本さんは『そうなってしまったら、心残りで活動休止に踏み出せないかも……』と、本音を漏らしています」(前出・舞台関係者)
松本は嵐の演出家として“不完全燃焼のままでは嵐は休止できない”というのだ。
「来年、大野智さん(39)以外の4人は個人で芸能活動を続けていく意思を表明しています。大野さんだけが、“しばらく自由を満喫したい”とひとり白紙状態。それゆえ、嵐の活動延長は彼の気持ちひとつにかかっていると言っていいでしょう」(前出・音楽関係者)
メンバー5人で1年以上話し合って決めた年末までの活動期限を大野が覆すことはあるのか――。ただし、前出の音楽関係者は、松本の気持ちを大野も理解しているという。
「ラストイヤーは大野さんも完全燃焼を掲げています。ライブへ向け、アルバム曲の振付は大野さんが担当し、自分が踊った動画をまず松本さんに見せてからメンバーと相談し、準備を進めてきました。現段階で松本さんは大野さんにも“ファンへの感謝を直接伝えられないなら、俺は活動休止したくない”と伝えているそうです。松本さんのライブにかける情熱を重々知っている大野さんの心も揺れ始めているといいます」
各テレビ局も、嵐に対して新たな動きを見せはじめている。
「活動休止が延期になった場合の編成が局内でも検討されるようになりました」(テレビ局関係者)
松本は、会員制サイトで、ファンに改めてこう訴えている。
《僕もできることをやります。この大変な状況をみんなで乗り越えたいと思います。一緒に乗り越えましょう》
嵐の活動期限を延長する覚悟で新型コロナウイルスと闘う決意表明をした松本。体を張った彼の説得に大野はどう応えるのか――。
「女性自身」2020年4月21日号 掲載