「元パートナーを中傷する人たちには、2種類のタイプがいます。ストレス発散型とダーティーハリー―症候群タイプです」
こう語るのは心理学を専門とし、「トップ2%の天才が使っている『人を操る』最強の心理術」(河出書房新社)の著書でもある山本マサヤ氏(Twitter:@3m_masaya/Instagram:@masaya_mentalist)だ。
「ストレス発散型は、著名人の亡くなった悲しみがやがて怒りに変化して起こるものです。怒りを一人で溜め込むことは難しいため、中傷で発散することになります。とはいえ、職場や家庭で溜まったストレスを発散しているだけの人もいるでしょう。
ダーティーハリー症候群は『犯人をこらしめたい』と正義を追求するがあまり、時として暴走してしまう精神状態を指します。『自分は正しいことをしている』と思うとドーパミンが分泌されて快感となり、行動が過激になっていきます。正義に依存するのは『正しいと認めてほしい』という承認欲求もあるでしょう」
しかし、なぜ中傷の標的が元パートナーになるのだろうか。山本氏は「錯誤相関が起きてしまうのでは」と推測する。
「錯誤相関とは無関係な事柄を結び付け、関係があると思い込むことを指します。竹内さんや三浦さんがこの世を去った理由を探すとき、因果関係に確証はないのに前後関係から『亡くなったのは元パートナーのせいだ』と錯覚するのです。ネガティブな記憶は印象に残りやすいため、すでに終わった関係に結び付けるのではないでしょうか」