■2021年以降、芸能界で起きることは……
今年のトレンドを2つ分析しましたが、興味があるのは来年以降の流れです。筆者はここで来年からは2つの流れが増えるのではと思っています。
ーー副業芸能人の台頭
そもそも今や「テレビで活躍することだけが芸能人としての道ではないこと」は明白です。そのため、来年以降は「事業家芸能人」や「副業芸能人」が増えていくのではないでしょうか。
今までであればタレントのヒロミさん(55)は一時、事業家としてメインで活動していた時期がありました。あのようにガッツリ事業を別で持ち、でもコンスタントにタレント活動をする芸能人が増えると思うのです。
女優の柴咲コウさん(39)などは自分で会社を立ち上げ、事業をしつつ定期的に作品出演をするというリズム。これも、事業家芸能人に近いかもしれません。
いっぽうで会社員をしながら芸人、会社員を続けながらタレントといった「副業芸能人」も増えてくるのではと思っています。
私達の周りでも副業や兼業が当たり前という時代になってきました。一般人や芸能人に限らず、すでに職種の境界線というのはゆるやかに消えつつある。来年以降はそういった本格的な兼業芸人、副業タレントの方が台頭してくるのではと思います。
ーースキャンダルからの社会復帰が加速
ここ数年続いていた薬物などの違法行為への取締りや、不倫など倫理観強化の流れ。それは今後も継続していくとして、来年以降は「社会復帰」が1つテーマになってくるのではと思っています。
つまりスキャンダルで干された芸能人がどうやって戻ってくるのか、どうやって社会として受け入れ直すかが問われてくるということです。
よく薬物逮捕後に芸能界に戻ってくることは「ナシ」と多くの人が語ります。筆者も安易に戻ってくるのは問題を軽視することにもなるのでどうかとは思っています。
しかし芸能以外の仕事ができないという人がいるのも事実。適切な現場復帰を模索する必要があるのかなと思ったりします。
また不倫に関していえば現状だと一発アウトの風潮がありますが、こちらこそ適切なバッシング対応や適切な社会復帰の道をそろそろ示すころなのではと思います。
正直、先日起きた渡部建さんの復帰会見のバッシングぶりは公開処刑に近いものがありました。半年謝罪会見を寝かせたとしても、あそこまで会見中も視聴者のコメントでも厳しいものにする必要はあったのだろうか。きっと疑問を抱いた方もいたと思います。
その疑問がそろそろ人のリアクションとして、新しい流れを作っていく時かもしれません。
皆さんにとって、今年はどんな年でしたか。筆者は3〜6月ごろの記憶があまりないので、なんだか例年以上にあっという間だった感覚があります。
来年こそは、新型コロナウイルスも落ち着くのでしょうか。東京オリンピックは開催されるのでしょうか。不透明なことだらけですが、こんなときほど柔軟に、そして出来ることをなるべく楽しみながら過ごしていけたらいいですね。
1年間、お疲れ様でした。
(文:おおしまりえ)