■真由美さんは自律神経失調症から救ってくれた恩人
「桂三枝」としてデビューした文枝は、’67年にラジオ『歌え!ヤングタウン』(MBS)の司会で一躍ブレーク。『ヤングおー!おー!』(MBS)や『パンチDEデート』(関西テレビ)といった人気番組で、徐々に頭角を現していった。
全国的に人気が増し、’72年には『ヒットでヒット バチョンといこう!』(ラジオ大阪)のアシスタントだった真由美さんと結婚。
そして放送開始当初から司会を務めてきた『新婚さんいらっしゃい!』(テレビ朝日系)は、ついに今年で50年を迎えた。
「本番組は’15年7月、『同一司会者によるトーク番組の最長放送』としてギネス世界記録に認定。文枝さんは『僕にとって何よりの勲章です』と、目に涙を浮かべていました」(前出・スポーツ紙記者)
公私ともに順風満帆に見えた文枝だが、40歳をすぎた頃に自律神経失調症と診断された。文枝は’20年4月、その時期の辛さを本誌にこう語っていた。
「あの時代、僕は10本以上のレギュラー番組を抱えていて、東京と大阪を往復する日々でした。疲労がピークを迎えたのか、番組によっては撮影中に気分が悪くなって、途中で収録を止めることもあって」
次第にめまいを感じるようになり、おなじみの“椅子からコケる芸”にも不安を覚えたという。しかし、真由美さんの一言が文枝を救ったのだった。
「いつものようにめまいが怖くて、じーっと自宅の椅子に座っている僕に、『コケて頭を打ったぐらいでは死なへんで』と奥さんが言ってくれたのです。『よく考えたら、そやな』と、ハッとさせられました(笑)。そこから、倒れたら倒れたときやと開き直れるようになって。10年くらいかけて、奥さんが僕を自律神経失調症から回復させてくれたのかな」
最愛の真由美さんと治子さんは、天国でも文枝を見守ってくれるだろうーー。