■“喫煙=肺がん”刷り込みで危機意識が低下か
国立がん研究センターのHPによれば、’19年の女性の肺がん検診受診率は45.6%と、男性の肺がん検診に比べて7.8%、また女性の乳がん検診に比べても1.8%低かった。
また『インターパーク倉持呼吸器内科』の倉持仁院長によれば、
「“女性のがん”としてよく認知されているのは子宮がん・乳がん・大腸がんです。本当は肺がんにも、もっと注意を払うべきなのでしょうが、やはり喫煙=肺がんという印象が強いため、それほど注目されていないのかもしれません。自治体がレントゲン検査も実施していますが、“仕事で行きそびれた”といった声も、女性のほうが多いように思います。
肺がんには大きく分けると4種類あり、“腺がん”は肺がん全体の半数以上を占めます。実はこの腺がんは、喫煙との関連は薄く、女性の肺がんの70%にも及んでいるのです」
腺がんは肺の奥のほうの気管支が細かく枝分かれした先にできるため、初期には症状がないことも特徴。肺がんへのリスク意識自体が高くなく、初期症状もないとすれば、気づかないうちに進行していく可能性も高いに違いない。
「肺がんは早期発見・早期治療が重要ですが、医学は日進月歩。3年前なら手の施しようがなかった病状でも、化学療法や手術で対処できるようになったケースも増えています。罹患しても気落ちせずに主治医と相談してください」(倉持院長)
広田は6月5日付のブログで、《痛いのにゃー 苦しいのにゃー Drがドスで2回刺された痛みですと言ってましたが》などと術後の経過についてもつづっている。彼女のブログは、今後の“女性の肺がん”の啓発にもつながっていくことだろう。