小林亜星さん「自分の好きなことやれ」語っていた潔い人生観
画像を見る 日本の音楽史に残る名曲を数多く残した小林亜星さん

 

■「自分の好きなことをやったほうがいい」

 

そんな小林さんは’16年7月、本誌で音楽を始めた頃についてこう振り返っていた。

 

「うちは貧乏だからピアノなんてなくて。中学に入ると、戦時中は娯楽もないからみんなでハーモニカを吹いていましたよ。戦争に負けたら、今度は楽器が高くて買えない。だけどギターくらいなら、と、同い年だった小坂一也(故人)と仲間たちとハワイアンバンドを組んだんですよ」

 

その後、朝鮮戦争が始まってからは、進駐軍に向けたバンド演奏で生計を立てていたという小林さん。しかしジャズが流行らなくなったこともあり、バンドは解散。製紙会社の営業部に就職することに。

 

ところがバンド時代の浪費癖がなおらず、「癖がついてて、給料を1日で使っちゃうからこれはダメだと思って辞めちゃってさ。それで服部正先生の門をたたきました」と音楽を再開。当時、NHKラジオドラマなどを手掛けていた作曲家・服部正さん(享年100)に弟子入りしたのだった。

 

紆余曲折を経て再び音楽の道を選んだ小林さんは、人生観をこう語っていた。

 

「人間、自分の好きなことをやったほうがいいと思う。ダメでも好きなことをやったほうが、成功率が高いね。だって、営業職を好きな人と嫌いな人だったら、好きな人のほうが成績が高いでしょう」

 

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出典元:

WEB女性自身

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