■誰かを攻撃しない優しさ
そうした2つの要素と合わせて、好感度が上がる上で絶対的に必要な要素があります。それは今の時代らしいかもしれませんが、「誰かを攻撃しない」「誰かを不快にさせない」といった“人としての優しさ”の要素です。
出川さんも江頭さんも田中さんも何かしらキモいと言われる表現はありましたが、基本的に誰かを攻撃したり陥れたりといった“人間的な不快感”を生じるようなことはしていません。
“クリーンな表現”ともいえる取り組みは、長い目で見ると当人の好感度にも大きく寄与するのではと考えます。
■今後好感度が反転するか……微妙なラインはクロちゃん
こうしてみると、キモいとか嫌われる系の芸人さんもなかなか苦労が多そうだ……と思えます。そんななかでこれから好感度がアップするかどうか微妙なラインにいる芸人さんといえば、個人的には安田大サーカスのクロちゃん(45)かなと思っています。
ただしクロちゃんは現時点で“ゲスさ”をウリにしていますが、同時に人柄からはズルさやダラシなさも垣間見えます。それが芸なのか素なのかはわかりませんが、いい人要素が足りない感じは否めません。そこが今後の課題といえるでしょう。
こうしてみると、必ず必要なのがテレビで売れるための要素についてまわる「いい人」という看板。皆さんは、必要だと思いますか?
(文:おおしまりえ)