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「最初、現場に入って深津さんが『(On the)Sunny Side(of the Street)』を歌ってくださったら、もう監督とかも涙して、みんなで泣きながら撮影してるみたいな、感動的な気持ちでした」

 

4月1日の『あさイチ』でこう語ったのは、3代目ヒロイン・ひなたを演じる川栄李奈(27)。8日で朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』が最終回を迎える。

 

「川栄さんが印象的なシーンと語ったのが第90話、恋人・五十嵐(本郷奏多)との別れのショックで寝込んだひなたに、母・るい役の深津絵里さんが『Sunny Side~』を歌ってひなたの名前の由来を明かす場面でした。

 

『カムカム』は女性3代の物語ですが、上白石萌音さん、川栄李奈さんがオーディションで選ばれたのに対し、深津さんはNHKから直々の“ご指名”でした。最終週では再び、深津さんが歌う場面が出てきます。まさにクライマックスのシーンです。やはり“真の主役”は深津さんなんです。

 

明るく気さくな人間性に加え、共演者や監督、スタッフとの意思疎通も率先してやられます。チーフディレクターも、絶えず現場をうならせる彼女の女優魂に『このチームの柱は深津さん』と断言していました」(制作関係者)

 

深津のこだわりは、るいの現在の髪形にも表れていた。

 

「1999年から、るいが短髪にしたのは、深津さん自身が’99年当時、ベリーショートだったから。このころは『彼女たちの時代』や、『天気予報の恋人』『カバチタレ!』と、勢いのあったフジテレビで毎年のように連ドラ主演をしていた時期と重なります。深津さんご本人の発案で、そんな時代背景を今回の役に取り込んだのです」(前出・制作関係者)

 

また、深津には撮影現場での「マイルール」があるという。

 

「現場では台本を読んでいる深津さんを一度も見たことがありません。というのも、深津さんは台本そのものを現場に持ち込むことがないそうです。週初めのリハーサルの段階から、その週の収録の全シーンを頭にたたき込んで臨んでいたと聞きます」(NHK関係者)

 

深津にとって、今回の『カムカム』は’08年のドラマ『CHANGE』(フジテレビ系)以来、13年ぶりの連ドラ出演だった。

 

「初の朝ドラ出演に加え、十数年ぶりの連ドラ撮影だったにもかかわらず、深津さんは終始堂々とされていました。もちろんNGはほとんどありません。もともと台本覚えが得意だと話していた川栄さんですが、尊敬する深津さんが自分の出演シーンと関係のないところまですべて暗記して現場入りしていることを知って『私ももっと頑張らないと!』と心を新たにしたそうです」(前出・NHK関係者)

 

今作で17歳の役から演じた大黒柱・深津の存在が『カムカム』を伝説に変えた――。

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