4月中旬、南関東の野球場に、杏(36)の姿があった。東京の都心でも連日、夏日が続いて強烈な日差しが降り注ぐなか、彼女はなんとコートを着て臨むシーンを撮影していたのだーー。
待ち時間には日傘をさし、上着を脱いで保冷剤を頭にのせるほど暑そうな様子だったが、杏は終始笑顔で撮影に臨んでいた。
「この日の撮影は、7月クールに放送されるフジテレビ系月9ドラマ『競争の番人』のロケです。主演は坂口健太郎さん(30)で、杏さんはヒロイン役を務めています。撮影は1月下旬から始まって、当初は4月末には撮り終わる予定だったのですが、コロナの影響と台本が遅れたことで、5月末までずれ込んでいます」(フジテレビ関係者)
コロナ禍での撮影とあって、カメラが回っているとき以外は演者同士の会話は控えめ。しかし、演技への熱量は高かった。
「杏さんは、坂口さんと監督が演技について打ち合わせを行っているときも自分から寄っていって、一緒になって話しています。監督と話した後も、坂口さんと『じゃあ、さっきのシーンはこうしようか』といくつも案を出し合って演技に臨んでいますよ」(ドラマ関係者)
炎暑のなかコートを着るほどの過酷な現場でも、気合がみなぎっている杏ーー。
その理由は、かねて報じられている“フランス移住”にあるようなのだ。
「夏には、フランスに渡航する方向で杏さんは準備を進めています。双子の女の子は今年5月に6歳になるので、現地の小学校に入学させるつもりだそうです。
フランスの子供たちは6歳になる年に小学校に入学しますし、9月からは新学期が始まりますからね」(杏の知人)
フランスに移れば、仕事は当然これまでどおりとはいかない。
「以前からフランス移住が報じられていますが、あちらに行けば当分の間、日本での連ドラ出演はなくなると思います。それに、この月9ドラマの撮影後には大きな仕事を入れていないということも話していました。
だからこそ杏さんも、“最後の大仕事”とばかりに、『役柄への疑問を残して、もやもやしたままの演技はしたくない!』という気持ちが強くなっているのでしょう」(前出・ドラマ関係者)
本誌は2月1日号で、杏が子供3人を連れて“極秘下見旅行”に行っていたことを報じている。
だが、彼女が公言し続けていた海外移住については、父・渡辺謙(62)ですら笑い飛ばすほど、半信半疑だった関係者は少なくなかったという。
「昨年謙さんに会ったときに、杏さんの移住について聞いたのです。すると謙さんは、『ないよ』と笑っていたのですが……。謙さんが思う以上に、杏さんの決意は固かったということなのでしょう」(制作会社関係者)