チャゲアスはポプコンを機に結成された 画像を見る

住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう! わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、毎日聴いていた音楽の話。活躍する同世代の女性と一緒に、“’90年代”を振り返ってみましょうーー。

 

「『ボクは、死にましぇえん』の名ゼリフで知られる『101回目のプロポーズ』(’91年・フジテレビ系)では、毎回、最終盤のいちばんいいところでチャゲアス(CHAGE and ASKA)の『SAY YES』(’91年)が流れ、次回への期待感を高められました。ダブルミリオンヒットを記録したこの曲で、人気が不動のものとなったのです」

 

そう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(54)。

 

CHAGEとASKAのツインボーカルが歌い上げるハーモニーが、彼らの最大の魅力である。

 

「2人は高校時代に出会い、福岡にある同じ大学に進学。在学中、中島みゆきや世良公則&ツイストなどを輩出したヤマハ主催の『ポピュラーソングコンテスト』(ポプコン)に出場したのをきっかけに、チャゲ&飛鳥(当時の表記)を結成。ポプコンではグランプリを逃したものの、’79年に『ひとり咲き』でデビューを飾ります。

 

初期にも『万里の河』(’80年)などのヒット曲があったものの、当時はまだ“知る人ぞ知る”といった感じの存在でした」

 

■ドラマの主題歌=ヒット曲の法則を確立

 

地道なライブ活動を行う一方で、CHAGEは石川優子とのデュエット曲『ふたりの愛ランド』(’84年)を発表。ASKAは光GENJIに『ガラスの十代』(’87年)や『パラダイス銀河』(’88年)を楽曲提供していた。

 

ソロ活動に軸足を置いていた’90年、渡英していたASKAがCHAGEを呼び寄せ、レコーディングしたのが『SAY YES』だ。

 

「さらに2年後、『振り返れば奴がいる』(’93年・フジテレビ系)の主題歌となったのが『YAHYAH YAH』(’93年)です。まだ“結果はどうあれ、転んでも踏まれても、何度でも立ち上がって挑戦しよう!”という、バブル期のマインドが残っていた時代。チャゲアスの2人が拳を突き上げて歌う『YAH YAH YAH』に気持ちが鼓舞され、カラオケボックスで盛り上がる定番曲に」

 

同曲もダブルミリオンを記録。小田和正が歌う『東京ラブストーリー』(’91年・フジテレビ系)の主題歌『ラブ・ストーリーは突然に』とともに“ドラマの主題歌=ヒット曲”という法則を作り上げた。

 

近年のチャゲアスはファンを困惑させ続けている。’09年に無期限の活動休止を発表。さらに’14年、ASKAが逮捕された。

 

「復活を求める声もありますが、’19年にASKAが脱退を発表したことで、可能性は極めて低くなりました。ファンも嘆いています」

 

【PROFILE】

牛窪恵

’68年、東京都生まれ。世代・トレンド評論家でマーケティングライターとして『ホンマでっか!?TV』フジテレビ系)など多数の番組で活躍

マーケティングライター、世代・トレンド評論家

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