■沙也加さんの納骨はまだ
直接、血縁関係のないK氏一族の菩提寺で行われた沙也加さんの法要。一般的に四十九日法要後にあわせて行うことの多い納骨だが、聖子の知人は当日の状況についてこう明かす。
「まだ沙也加さんのお墓は決まっておらず、納骨はしていないと聞いています」
また、旭さんの墓がある寺の関係者は本誌の取材に「神田さんからこちらに連絡はありません。(納骨は)こちらのお墓ではないと思います」と、語っていた。
終活カウンセラー協会の代表理事・武藤頼胡さんは「子供時代に母が再婚した場合、継父一族の墓に入るケースはある」としつつ、こう語る。
「四十九日法要を行う場所と納骨場所が必ずしも一緒とは限りません。沙也加さんが大人になってから聖子さんはKさんと再婚しており、一緒に暮らしていたわけでもないと思うので、必ずしもKさん一族の墓に入れる必要はないと考えます」
沙也加さんの葬儀後、仕事をキャンセルし、人前に一切姿を見せなかった聖子だが、法要に向けて少しずつ足を踏み出していた。
「聖子さんは憔悴のあまり外出することもままならず、持ち帰った沙也加さんの遺骨を自宅で眺める日々だったといいます。そんななか、元夫の神田さんはMCを務める生放送の情報番組に沙也加さんの死後、一度も休むことなく出演し続けていました。
気丈に振る舞う神田さんのことを聖子さんも耳にしていたはず。“沙也加のために今できることをしたい”と、法要の準備を少しずつ始めたそうです」(前出・知人)
本誌も娘のためにふたたび立ち上がった聖子の姿を目撃。法要数日前の1月下旬、聖子は完全予約制の個室サロンを訪れ、髪を整えていた。
■夫一族の菩提寺で法要営んだ聖子の“親心”
旭さんの墓がある新宿区の寺ではなく、夫一族の菩提寺で法要を行った背景には、聖子の沙也加さんへの“親心”があるという。
「神田さんとの離婚後、沙也加さんの親権を持っていたのは聖子さんですから、福岡の一族のお墓で法要を行うという選択肢もあったはず。しかし、新型コロナの感染が拡大するなか、遠出して親族一同で法要を行うのはリスクが高い。
それでも聖子さんは、法要にはなんとしても沙也加さんを愛した親族たちに来てほしかった。そこで最も多くの人が集まれる最善の選択肢が、Kさん一族の菩提寺だったのではないでしょうか。
また命日から3つの月をまたぐのは縁起が悪いとされているので、四十九日当日の2月4日ではなく1月に法要を行ったといいます。少しでも沙也加さんにとっていい日に親族全員で見送りたかったのだと思います」(前出・知人)
前出の武藤さんも聖子の心情をこう推察する。
「今は四十九日法要をしない人も増えています。聖子さんとしては、沙也加さんのお墓はまだ決めていないけれど、きちんと供養してあげたいということだったのではないでしょうか」
また、聖子一家とKさんとのこれまでの交流も法要の場所選びに影響しているようだ。神田の知人は言う。
「沙也加さんはもともと聖子さんとKさんの交際のことは聞いており、結婚してからはKさんとも親交を深めていたそうです。また、Kさんは自宅で聖子さんのお母さんである一子さんとも一緒に生活しており、一子さんの体調面もサポートしています。
札幌での沙也加さんの葬儀にも同行し、落ち込む聖子さんをそばで支え続けています。神田さんもそのことを十分理解しているだけに、Kさん一族の菩提寺で法要を行うことを快諾したそうです」
家族全員で見送りたい――。そんな聖子の切なる祈りは、天国に届いているはずだ。