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「通例、朝ドラに主演する役者さんは緊張して撮影を迎えますが、神木さんは昨年10月のクランクイン当初から笑顔が絶えず、いい意味で力が抜けています。やはり四半世紀を超えるキャリアのなせるわざでしょうか。当初は土佐弁に苦労していましたが、今では雑談でも土佐弁で話すほど使いこなしています。万太郎同様に、プライベートのときも植物を見ると話しかけるようになったそうです」(ドラマ関係者)

 

4月3日から放送が始まったNHK連続テレビ小説『らんまん』で主演を務める神木隆之介(29)。男性が主演の朝ドラは『エール』以来、3年ぶりのことになる。

 

高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルとした今作で神木は主人公・槙野万太郎を演じる。幕末~昭和という激動の時代を、愛する植物のためにいちずに情熱的に突き進んだ万太郎の波瀾万丈な生涯が描かれる。神木が朝ドラに出演するのは’07年の『どんど晴れ』以来で実に16年ぶり。3月下旬、各メディアのインタビューでは主役のオファーを受けた際の驚きを語り、

 

「朝ドラの主演をやらせていただく機会は人生で一度あるかないかなのでぜひとお受けしました。発表後は親がいちばん喜んでくれました」

 

と笑顔でコメントしていた。朝ドラ抜擢で真っ先に親の喜びを明かした神木。その理由は彼の壮絶な生い立ちにあった。かつて神木はインタビューでこう語っていた。

 

《家族につらい思いをさせてしまったようです。当時「覚悟しておいてください」とお医者さんから重いことを言われたと》(『日刊スポーツ』’17年3月12日号)

 

神木家の知人は言う。

 

「生後まもなく、神木さんは原因不明の病いで危篤状態に陥り、4カ月も病院の集中治療室で過ごしました。消化機能の異常でミルクを受け付けず、極度の脱水症状に陥り、2830グラムあった体重も一時は2400グラムまで落ちてしまったそうです。

 

神木さんのお母さまは当時の状況を『まさに骨と皮の状態。まぶたの毛細血管が切れ、血の涙を流したことも……』と話していました。医師からは“生存率1%”とまで通告されていたそうです。

 

4カ月後に目覚めたときも、お母さまは医師から『助かったとしても障害が残るかもしれません』と告げられたといいます」

 

病弱な幼少期を過ごしながら、奇跡的に回復して、少しずつ成長していった神木。小学校6年生のとき、かつて母がつづっていた苦悩の日記を読んだという。その当時の思いを、’19年のインタビューでこう明かしている。

 

《僕自身は覚えてないので、なんとも言えない気持ちだったんですが、大変だったんだなと。もしかしたら死んでいたかもしれなかった。2回目の人生のようなもの。だから、感謝したいなぁって思います、何事にも》(「Yahoo!ニュース オリジナル」’19年2月5日)

 

前出の神木家の知人は言う。

 

「神木さんの幼少期は常に死と隣り合わせでした。そのためお母さまは『息子が生きている証しを残したい』と2歳の彼を芸能界デビューさせたのです」

 

常に寄り添い、母は献身的に神木のことを支えてきた。だが、芸能の仕事に関しては、決して強制はしなかったという。神木はこう語っている。

 

《節目節目に選択肢があったんですよ。母に小さいころから、「自分が楽しい、やっていきたい、という思いがあるなら続ける。だけど続けるというのは、相当の覚悟があるわけだよね。どっち?」「あなたはプロとして、立ち位置、役をまっとうしなさい。それができないなら、やめなさい」と言われてきました、常に。幼稚園ぐらいからです》(『日刊スポーツ』’17年3月12日号)

 

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