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「放送1カ月が経過した『ブギウギ』の世帯視聴率の番組最高記録は第19回の16.7%でした。この回は作曲家・羽鳥善一を演じる草彅剛さん(49)が初回に続き再登場。自らの夢を追って列車で東京へ向かうシーンでした。局内でも“やはり草彅さんは持っている”と評判です」(制作関係者)

 

趣里(33)が主演するNHK連続テレビ小説『ブギウギ』。戦後の大スター・笠置シヅ子が主人公のモデルとなる作品だ。草彅はヒロインの鈴子に楽曲を提供する名作曲家役を演じている。

 

「草彅さんは座長を務め緊張気味の趣里さんを前に、おどけた表情をしてリラックスさせるなど、現場を和ませています。趣里さんの演技後に『最高のシーンだった!』と褒めると、趣里さんが『草彅さん、昨日も言ってました』と笑顔で応じるなど、漫才のような掛け合いです」(前出・制作関係者)

 

ドラマ映画の主役としてヒット作も数多い草彅だが、意外にも朝ドラは今回が初出演。『ブギウギ』の収録に入る前は主演作以上に気合を入れていたという。

 

「実は草彅さんはSMAP結成直後にメンバー6人で朝ドラ『青春家族』(’89年)のオーディションを受けました。その結果、稲垣吾郎さんが合格し、ドラマデビューを果たしました」(NHK関係者)

 

稲垣本人も3年前のインタビューで当時をこう振り返っていた。

 

《(SMAPの)グループみんなでオーディションを受けに行ったんですけれども。見事、僕が受かりまして。ライバルたちを抜いて。(略)一人の俳優として役者として芸能界で生きていく人間として、初めて認められた感じがして、すごくうれしかった》(『朝日新聞』2020年3月6日)

 

前出のNHK関係者は続ける。

 

「今回の朝ドラのオファーを受けて、草彅さんは当時の『吾郎に負けた……』というほろ苦い思い出が蘇ってきたそうです。“初心に返って全力でやり抜こう”と気持ちを新たにしたといいます」

 

作曲家の役だけに、ピアノに触れるシーンは多いという。

 

「15年ほど前、ドラマ『猟奇的な彼女』(TBS系)でピアノを弾くシーンがあり、電子ピアノを購入して、必死に練習したそうです。ただ今は『もう全然弾けなくなりました。今度はグランドピアノを買って改めて練習しようかな』と言って苦笑いしていました。現在は大阪で朝8時から夜9時まで連日、ハードな撮影にもかかわらず、常に現場を盛り上げてくれます」(前出・制作関係者)

 

35年前の辛酸を経て朝ドラデビューした草彅は視聴者や現場の人々の心もブギウギさせていた。

 

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