宮崎駿監督“2度目のオスカー”支えた糟糠妻への消えぬ負い目「仕事を辞めてもらって申し訳なかった」
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■朱美夫人は「絵は私のほうが宮崎よりうまいのよ」

 

朱美夫人は、いまも“アニメ制作のプロ”という矜持を保ち続けているようだ。前出の安田さんは、夫妻の関係についてこう語る。

 

「講演会を開催したとき、『どうしたら、宮崎さんのように素敵な女性と結婚できるのですか?』という質問があったのです。

 

それに対して『自分から5メートル以内にいる女性となら結婚できますから』と答えていて、宮崎さんらしいなと思いました。

 

ぶっきらぼうな言い方でしたが、奥さんとの職場結婚が間違いではなかったという思いを込めた回答だったと思います。宮崎さんなりの愛情表現でしたね。

 

いっぽうで奥さんは『絵は私のほうが宮崎よりうまいのよ』と言っていたことがあります。『でも、結婚したら私が絵を描く仕事を辞めることになっちゃった』と、寂しげでしたね」

 

自宅では、宮崎監督は妻に頭が上がらないという。現在生活している自宅は25年前の’99年に建築され、安田さんも招待されたことがあったが、贖罪のためか奥さん優先の間取りだったという。

 

「『女房のリビングです』と案内された部屋は、テーブルなんかもよいもので広々としていました。『こっちが私の部屋ですよ』と、見せてもらったのは、屋根裏の6畳ぐらいの部屋だったので、奥さんのことをすごく立てているのだなと思いました」

 

’13年に一度引退を表明した際、朱美夫人について聞かれて、「家内には『お弁当は今後もよろしくお願いします。まことに申し訳ございませんが』と言いました」と、答えていた宮崎監督。

 

これからも“恐妻弁当ぐらし”で、不朽の名作を目指していく。

 

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