「いちばん共感できるし、いちばん気持ちがわかるような気がするんですけど、いちばん難しいところにいるなと思う」
こう語ったのは目黒蓮(27)。7月クールの月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)の完成披露イベントで、初の父親役を演じる苦悩を語った。
今作は目黒にとって初の月9主演。個人仕事が順調に進んでいるが、Snow Manとしても今秋、新たな挑戦が控えている。
「Snow Manは今秋、札幌ドームで初めてコンサートを開催する見込みです。
Snow Manは昨年東京、大阪、名古屋、福岡の4大ドームツアーに挑みましたが、今年は札幌も含めた5大ドームツアーとなるでしょう」(音楽関係者)
札幌ドームといえば、最近は財政難が話題になっている。
「6月21日に’23年度の札幌ドームの決算が発表されましたが、最終的な損益は約6億5千万円という過去最大の赤字。プロ野球・日本ハムの本拠地移転が収益悪化の一因として指摘されています。
経営を立て直すには、アーティストによるコンサートの開催が不可欠だとも言われています」(地方紙記者)
しかし昨年の札幌ドームではコンサートなどの開催はわずか98日にとどまっている。
「というのもほかの4つのドームと比べると、札幌ドームは交通の便が良くない難点があるのです。そのため機材の移動にはお金がかかり、観客は集まりにくく、“札幌ドームはハードルが高い”というのが音楽業界の共通認識です。
それだけに、札幌ドームでコンサートを開催できるアーティストは限られています」(前出・音楽関係者)
札幌ドームでコンサートを行うことは、アーティストの悲願でもあるという。
「旧ジャニーズ事務所でも5大ドームツアーを完遂したのはSMAP、KinKi Kids、嵐、SUPER EIGHTの4グループのみ。札幌ドームでコンサートをするには、かなりの集客力が必要なのです。
その点、Snow Manはいまもっとも勢いのあるグループ。6月19日にYouTubeで公開された新曲のMVはわずか1週間で2千500万回再生を突破しました。札幌ドームを満員にするには、十分すぎる人気を誇ります」(前出・音楽関係者)
いっぽうの目黒にとっても札幌は思い出深い地だ。
「’20年1月、Snow Manとしてデビューする際に宣伝活動の一環として各メンバーが日本各地を訪れるというキャンペーンがありました。そのとき、目黒さんが担当したのが札幌。札幌駅前で踊ったり、さっぽろテレビ塔を訪れたりしました。目黒さんのファンのなかには、札幌を目黒さんの“聖地”とみる人もいるようです」(アイドル誌ライター)
札幌ドームにも深い縁がある。
「目黒さんはJr.時代、宇宙Sixというグループに所属していました。その宇宙Sixとしての初のステージが’16年11月、札幌ドームでのことだったのです。
お披露目ステージは、先輩である嵐の札幌ドーム公演でした。目黒さんは当時19歳。まだあどけない顔立ちでしたが、二宮和也さん(41)のソロ曲などでもバックダンサーをしっかり務めていました」(前出・アイドル誌ライター)
つまり札幌ドームは、目黒の原点でもあるということだ。
「最終的にはSnow Manとしてデビューすることとなりましたが、目黒さんは“多くのことを学んだ”と宇宙Six時代を非常に大切に思っています。初ステージの札幌ドームに大きく成長した姿で帰れることは、万感の思いのはずです」(前出・アイドル誌ライター)
札幌ドームでの公演は、目黒の“7年越しの恩返し”といえそうだが、札幌ドームと周辺地域の経済回復にはどれほど寄与できるのだろうか。
一般財団法人・北海道開発協会開発調査総合研究所による「経済分析セミナー&ワークショップ2017」では、嵐の札幌ドームでのコンサートによる経済波及効果を次のように試算していた。
《わずか3日間で約15万人の人が「嵐」のコンサートに集まります。日本ハムの試合にすると6、7試合に相当し、かつ消費単価の高い道外客も多いので、効果は大きいはずです。
仮に、道外客が3割強で約5万円を消費すると観光消費額は25億円となり、波及効果は40億円ぐらいになるのかも知れません》
前出の音楽関係者は言う。
「Snow Manなら札幌ドームでのコンサートでも2公演は可能でしょう。また、Snow Manは金曜20時台に冠番組『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)を持っており、ファミリー層からの支持も厚い。若い女性のみならず幅広い層から人気を得ているのは嵐と同様です。
ここから考えると、Snow Manの札幌ドーム公演の経済効果は、嵐を参考にすれば、どんなに少なく見積もっても20億~30億円は堅いでしょう。
Snow Manは5大ドームツアーを毎年恒例にできるよう、まずは今秋の札幌ドームを成功させると意気込んでいるといいます」
大赤字を抱える札幌ドーム。宇宙Sixとしての生誕の地としての恩を抱く目黒は、「俺たちが借金を返す!」。そんな心意気なのかもしれない。