11月27日放送のバラエティ番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)で、出演者が不適切な表現を述べた場面があった。
この日は、青山学院大学・陸上部の原晋監督(57)がゲスト出演。約1カ月後に迫った箱根駅伝の裏側を語るなかで、「1年生部員からのタレコミ」として肉離れを起こしたエピソードを披露した。
山本賢太アナウンサー(26)が「夏合宿の時、練習場所まで5キロメートルある下り道を走って、肉離れのようなものをした」と読み上げると、「ちょっと絞らないといけないと思って、ちょっと張り切っちゃったんですよ。5キロほど下り基調のところを走ったんですよ。下り基調なもんで自然と動くじゃないですか。ペース上げて走ったんですよ。そしたら終わったら肉離れっぽく……」と語った原監督。
当時を振り返って「痛い痛い」と続け、足を引きずりながら歩いたことを差別用語とされている表現を用いて説明。直後にMCの神田愛花アナウンサー(44)が正しい表現に言い直したものの、番組終盤で山本アナがこう謝罪したのだった。
「障がいのある方に対する不適切な表現でした。訂正してお詫びさせていただきます」
この出来事を取り上げたニュースサイトのコメント欄では、《気をつけないといけない》《これだけメディアに出ている人が知らないとはビックリ》との声が上がっていた。
同番組では2カ月前にも、ゲスト出演者による不適切発言があった。
「9月12日の放送回で、女優の高畑淳子さん(70)が病院で診察を受けたエピソードを披露した時のことです。医師の対応が流れ作業的だったことから、高畑さんは差別用語とされている食肉処理を表す言葉で当時の様子を表現したのです。
この時はMCの神田さんもスタジオメンバーと一緒に爆笑していましたが、今回は即座にフォローを入れていましたね。高畑さんの件もあったことから、ゲストの発言には敏感になっているのかもしれません。ただ不適切表現とされる差別語・不快用語は、書籍などで自ら調べることは可能ですし、出演者もリテラシーを高める必要があるでしょう。
収録なら編集によって発言シーンをカットしてもらえますが、生放送となればそうはいきません。ゲストから不適切発言が出る度に局アナが謝罪するという流れが定型化してしまっては、番組側に非がなかったとしても、“学んでいない”と見なされてしまうでしょう」(テレビ誌ライター)
ざっくばらんなトークは、生放送では限界があるということか。