「色々とよくないです。不適切な発言があったことをおわびします。申し訳ございません」
12月19日に放送された『ラヴィット!』(TBS系)でこう謝罪したのは、番組MCを務めるお笑いコンビ『麒麟』川島明(45)。発端は、昨年のM-1グランプリ覇者『令和ロマン』高比良くるま(30)の発言だった。
番組中盤では、“逆しりとり”というゲームが行われた。通常のしりとりと異なり、「ん」で終わる3文字以上の言葉を出せた者が勝ちというルールで、TBS赤荻歩アナ(43)は「生放送です!放送できない言葉は絶対に言わないようお気を付けください」と釘を刺していた。
ところが、他の出演者が出した「ツインテール」の次に回答の順番を迎えたくるまが、ある言葉を発したところで、ゲームは一時中断。スタジオから「ダメですダメです」といった声が起こるなか、川島が冒頭のように謝罪し、赤荻アナも「よくない表現がありました。大変失礼しました」と続いた。くるまには、“ビリビリ椅子”による罰ゲームがその場で与えられた。
くるまが用いたのは、ホームレスを意味する言葉として、日本で使われていたドイツ語だった。新聞用字用語『記者ハンドブック』(共同通信社)では差別語・不快用語としては掲載されていないものの、放送での使用は自粛が求められているのが現状だ。
Xでは、くるまの発言について“差別用語”といった指摘が上がったいっぽう、以下のような声も多く見られた。
《業界的には不適切な用語として認知されているのね。知らなかった》
《その言葉自体知らなかった…》
《この言葉知ってる若い子少ないんちゃうの》
とはいえ、赤荻アナが注意を促したように、昨今の生放送では特に出演者のリテラシーが求められるのは言うまでもない。最近でも今回と同様の出来事がフジテレビの番組内で起こっていた。
「今年9月12日に放送されたバラエティ『ぽかぽか』で、俳優・高畑淳子(69)さんの発言が波紋を呼んだことがありました。高畑さんは番組で、’03年にドラマ『白い巨塔』(フジテレビ系)の出演が決定した直後、更年期障害と診断されたというエピソードを披露。そして、病院での医師の対応が“流れ作業”的だったことに腹を立てたとし、医師の態度を『食肉処理』を表す言葉で説明したのです。
この言葉は差別語・不快用語として扱われており、番組の翌日放送回では、フジの原田葵アナウンサー(24)が『職業差別を助長する恐れのある不適切な表現でした。お詫びするとともに、この発言を取り消させていただきます。大変申し訳ございませんでした』と謝罪していました」(Webメディア記者)
昨年のM-1を制して以降、メディアに引っ張りだこのくるま。言葉遣いも“令和”流が求められている。