《損失は数億円か》池松壮亮 戦後80年のNHK主演映画が“お蔵入り”危機…「脚本を書くにあたって勉強されたほうが良かった」と遺族は苦言
画像を見る 池松壮亮(写真:本誌写真部)

 

■映画化が“お蔵入り”なら損失は数億円も……

 

また、このドラマは映画化も予定されているという。NHK関係者が明かす。

 

「このドラマは、映画版での公開も予定されており、すでに作品も完成しているようです。監督はドラマの脚本・演出・編集を担当した石井裕也氏(42)で、ドラマ制作時の撮影素材をベースにした映画化だといいます。

 

日米開戦記念日である今年12月8日での公開を目指していたそうですが、ドラマに対する飯村さんの抗議に伴い、現在では映画公開のめどは立っていない状況。もしこのまま“お蔵入り”となれば、全体の損失はおそらく数億円にも上ることになるでしょう」

 

石井監督と池松は、これまで数々の作品でタッグを組んできた盟友として知られる。本作は、そんな2人が“8年越し”の構想の末に実現させた作品だったようだ。

 

前出の映画関係者が語る。

 

「‘17年にベルリン国際映画祭に参加した際、石井さんと池松さんで現在のポーランド南部に位置するアウシュヴィッツ強制収容所跡の見学に訪れたそうで、この経験をきっかけに“平和と愛を描く作品を作りたい”と意気投合。5年ほど前に石井さんが池松さんに主演のオファーをし、数年かけて『シミュレーション』の企画に辿り着いたそうです。

 

その後、ある映画配給会社に断られるなどの企画実現への困難がありましたが、’22年にNHKのドラマ関係者に打診。局としても終戦80年特集の企画を募集していたこともあり、同局でのドラマ制作が決まったといいます」

 

11月中旬、本誌の取材に対し飯村さんは次のように語った。

 

「実際にドラマを拝見しましたが、“これはひどいな”と思いました。池松さんのような立派な俳優さんを起用していながら、歴史認識の誤った番組はとても看過できるものではありません。

 

石井監督と池松さんが企画実現にいたった経緯も存じあげていますが、取材や史実の確認などをふくめ、脚本を書くにあたってもう少し歴史を勉強された方が良かったのではないでしょうか。そうすれば、このようなことにはならなかったと思います。

 

映画化に関しても、NHK側に対して『映画もドラマと同様になるのであれば、ごく最近の歴史についての捏造・歪曲が定着してしまう』と抗議しており、そこで話が止まっている状況です。現在では年内での訴訟に向けて弁護士と協議を重ねているところですが、NHK側とはいまでも話し合いを続けています。

 

池松さんのような素晴らしい俳優さんたちが出演されるのですから、生身の人間の心と尊厳を傷つけるようなストーリーを変更されれば良いのではないでしょうか」

 

飯村さんによる抗議と映画化の“お蔵入り”危機に関してNHKに取材すると、以下のような回答だった。

 

《ご指摘のとおり、飯村さんは民事訴訟も検討していることを明らかにされており、番組内容が訴訟の対象になることも予想されるため回答は控えさせていただきますが、引き続き飯村さんには真摯に対応してまいります。なお、映画化に関して、現時点でNHKとしてお答えできることはありません》

 

池松の所属事務所、ドラマの制作会社のひとつであるRIKIプロジェクトにも本件について取材を申し込んだが、期日までに回答はなかった。

 

果たして映画化の行方は――。

 

画像ページ >【写真あり】「名誉を棄損された」と抗議されているNHKドラマ(他1枚)

出典元:

WEB女性自身

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