9月1日に100歳をむかえた石井ふく子さん(写真:本誌写真部) 画像を見る

9月1日、テレビプロデューサーで舞台演出家の石井ふく子さんが100歳をむかえるあたり、「石井ふく子さんの百寿を祝う会」が都内で行われ、開宴前に記者会見が開かれた。

 

石井さんは61年にTBSに入社。プロデューサーとして、『肝っ玉かあさん』『女たちの忠臣蔵』『渡る世間は鬼ばかり』などのヒット作をはじめ、これまで2千本以上の作品を手掛けてきた。14年には「世界最高齢の現役テレビプロデューサー」としてギネス世界記録に認定されている。

 

この日、報道陣を前に、「100(歳)だと言われると、ずいぶん年をとったなと思うんですけど、私はそんなに年をとったとは思っていないので元気でおります」と話した石井さん。自身の体感では“80歳くらい”の気持ちでいると語り、会場を沸かせた。

 

“ドラマを作るうえで大事にしてきたこと”を問われると、

 

「やっぱり心です。家族ですね。私は一人っ子で、兄弟もいなかったし、母は花柳界で仕事をしていて、おじいちゃん、おばあちゃんに育てられて。ですから、私はおばあちゃん子で、おばあちゃんが亡くなったときにすごく泣いたんです。そしたら母は『おまえの母親は私だよ』と怒られました」

 

と振り返り、そうした原点がホームドラマへのこだわりにつながっているとした。さらに今後の目標について話が及ぶと、

 

「やっぱり、今この時代でいろんな問題が起きていますよね、家族の。家族っていうのは大事なんだな、ということを、もう一回テレビで私はやってみたいと思っています。<中略>やっぱり、心が通い合う、お互いに。それで、家族、あるいは友人・友だち、こういう方たちが“ああそうか”と、石井さんがいわれることはこうなんだ、と思われるようなドラマを作ってみたい」

 

と、家族の絆を描く作品への創作意欲をみせた。

 

会見の中では、昨今のテレビドラマに関する話題も。絶好調のドラマ『VIVANT』を視聴しているのかという質問に対しては次のように答えた。

 

「今は見ない。その前のぶん(第1シーズン)を見てましたが。私はあんまり好まないから……。すみません。

 

悪口を言ってるわけじゃないんです。私の心の中には、ああいうドラマはないので、すみません」

 

会場が笑いに包まれながらの問答だったが、この後に「今のテレビやエンターテインメント業界の若いクリエーターやプロデューサーたちに伝えたいこと」を問われると、石井さんは次のように言葉に力を込めた。

 

「やっぱり、心を。もうちょっと観ている方に心を差し上げてほしいと。今のテレビドラマのセリフやなんかは、ちょっと私には信じられない。寂しいです——」

 

この“苦言”ともとれるひと言には、石井さんの思いが込められていたという。

 

「盟友である脚本家の橋田寿賀子さん(享年95)とは、『心がある家族の物語を作りたい』『不倫や殺しは絶対にやりたくない』という共通の思いで意気投合したそうです。長年にわたってそのポリシーを貫いてきた石井さんにとっては、家族の問題を真正面から描くドラマが減っている現状について、思うところがあるのでしょう」(制作関係者)

 

世界最年長のドラマプロデューサーの創作意欲を掻き立てる背景には、昨今のドラマへの“危機感”もあるようだ——。

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出典元:

WEB女性自身

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