[E:note]アルバム収録曲についてうかがいたいのですが、1曲目の『f』は、ソニーのVAIOのCMタイアップ曲として発売前からたくさんの方に親しまれていますよね。
A100松下:私、どちらかというとメロディのあるものが好きで、『星』みたいな曲のほうが書きやすいというか、そこに感情がないとぜんぜん曲ができないんですよ。初めに、「VAIOは無機質なもので」と言われて、無機質って何だろう?って理解できなくて。カッコ良いと言えばそのままなのかもしれないけれど、COOLでミニマム系で……。いろいろ試行錯誤しながらやってみて、いろんな音を重ねていって、スピード感、疾走感というものを作って。その中に自分の中でのメロディラインというものを作っていきました。機械という印象とどこかアコースティックなメロディを組み合わせたのがこの曲だったんですけど、最初はCM曲として作ったので最初30秒しかなかったんです。アルバムに入れたいと思って延ばしましたので、CMでは聴けないところが収録されているところは聴きどころですね。けっこう自分にとっては挑戦でした。映像が浮かぶものよりインパクトがあるもの、というのは書いたことがなかったので、正直、かなりの生みの苦しみを味わいましたね。

[E:note]ラストの『星』はドラマ『本日も晴れ。異状なし』から生まれた曲ですよね。
松下:ドラマの台本をもらったとき、物語の中で星太君が夜空の星を見てお母さんだ、と「南十字星」がフィーチャリングされていたので「星」としました。星から生まれて星になっていく、だからこそ、人を「星」にたとえられるのかなぁと印象的だったので。

[E:note]曲を書いて、レコーディングが終わったときは充足感でいっぱいになりました?
松下:いやっ! ただただ、終わったぁ~って思いました(笑)。達成感というより解放感。作っているときは良いんですよ、それを録らなきゃいけない、オーケストラも入れなきゃいれない、それが必ずしも最初から100パーセント満足のいくものにならないし……。そうやってこう揉まれながら全部磨きがかかっていく、その過程は面白かったですよね。それがオリジナルでできる醍醐味かなぁ。

[E:note]台本に書かれていることを演じる役者の仕事とは違いますよね。
松下:音楽はゼロからスタートじゃないですか、ドラマだったら一つのキャラクターがあってそこにどうのせていくかというパターンもあるし。でも音楽って、オリジナルとなるとゼロからだから、何をどうしようか! きっかけは自分なので、そういう意味ではすごく濃かったですね、これまでの作品に比べると。

[E:note]女優で、ピアニストで、すごい!
松下:いろんなことをだいぶ整理できるようになりましたね。数年前には、女優、ピアニストで悩んだことはありましたけど、両方選択したことが正しかったかはわかりません。でも、今は2つのことをやっていて、そこでもう一段階、何ができるか、どういうアーティストになりたいのか、どういう女優になりたいのか、考えることも2倍になりますね。そういう大変さはありますけど、何かやっていないと落ち着かないというのがあって、忙しいくらいのほうが良いんですよ。

~the end~

[E:camera]撮影/ND CHOW

[E:note]松下奈緒CDリリース情報
3rdアルバム『pf』発売中!!

Pf【収録曲】
01. f   ~SONY”VAIO”CMタイアップ曲
02. Raindrop
03.夏の思い出  ~NTV「行列の出来る法律相談事務所」企画曲
04. Carnival night
05. Balloon  ~BS日本TV特別番組「メンデルスゾーン幻想」テーマ
06. VILLEFRANCHE
07. Ceu Azul
08. 足跡
09. Sofa
10. Memories
11. Voce contains excerpt from ‘Sliabh Na Mban’
12.ほし  ~TBS日曜劇場「本日も晴れ。異状なし」より
13. f (solo)

[E:note]松下奈緒コンサートツアー2009"pf"
Photo_4
4月8日(水)大阪:梅田芸術劇場

4月23日(木)名古屋:プルニエホール

4月25日(土)東京:東京国際フォーラム・ホールC

5月15日(金)福岡:アクロス円形ホール

【問】キョードー東京 03-3498-9999

[E:note]松下奈緒オフィシャルサイト:http://www.matsushita-nao.com/
EPICレコードジャパン公式サイト:http://www.matsushita-nao.net/

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