Img_0198 [E:note]デビューから一年半が経ちました。デビューを機に変わったことはなんですか。

宮本:デビューさせて頂く前まではなかなか人前で演奏する機会がなかったのが、デビュー後さまざまな人の前で演奏する機会が増えて、その回数を増す事に自分のなかで出したい音楽が出しやすくなってきました。
どうしても緊張してしまって、自分の奏でたい音が出せなかったのが、何回も人前で演奏させてもらう機会が増えて、自分の理想とする音楽の出し方にたどりつくことが増えてきたかな。

[E:note]デビュー前だとプロの方のなかで演奏することのほうが多かった気がします。
それがテーマソングやCMになると、クラシックになじみのない一般の方に聴いてもらうことが飛躍的に増えた。
音楽がよくわかる方に聴かれるのと、一般の方に聴かれるのとで、緊張の種類はまた変わりますか?

宮本:音楽を奏でるというのは、自分自身のすべてを出し切るということなので、プロの方と、普段クラシックはあまり聴かない方とで演奏上あまり区別はしていません。
皆さんに自分というものをどういうふうに聴いてもらうかということを一番に考えています。
それとどうやったら聴きやすく届けられるかなと自分のなかで研究したりしています。

[E:note]自分自身のすべてとは具体的にどういうものでしょうか?

宮本:私は小さいころからそんなにおしゃべりが上手ではないんです。
バイオリンという楽器を代わりに……というのは変かもしれませんが、バイオリンが自分の分身となってしゃべっているような感覚です。
なので、バイオリンを通して「(宮本笑里は)こういうふうに感じているのかな」と捉えてもらえたらいいなと思います。

[E:note]バイオリニストとして精進していくには、技術論より感情を伝えることや、その感情が豊かで繊細になっていくことが大切、ということでしょうか。

宮本:大事です。もちろん技術的な部分もすごく大切なので、毎日何時間も練習しなきゃいけないんですけど。
表現だったり音楽の作り方っていうのは練習だけではなかなか作り上げにくいものなので、本番を重ねることによってその場の雰囲気や体調とのバランスをとりながら、自分はこういう風に演奏したいという気分を高めていきます。
自分の思った理想とちゃんと重なった瞬間はすごく心地よかったりするので、それを目指すようにしています。毎回そうなるわけではありませんが……。

[E:note]練習時間は一日平均何時間くらいですか。

宮本:日によって全然変わってしまうんですけど、お仕事がないときは家の中にこもって、ご飯を食べたりするとき以外は基本的にずっとバイオリンを触っているようにしています。お仕事をしていると、すぐ時間がなくなってしまうので、そういうときは合間を見つけて練習したり、朝や夜に2~3時間作って、練習するようにしていますね。

[E:note]日をあけないのは大事?

宮本:はい。毎日3~4時間は練習するようにしています。

Img_0105 [E:note]練習以外に、体調やメンタルを整えたり、リラックスするためにしていることはありますか?

宮本:犬を飼っているので、犬とたわむれている瞬間が幸せです。
トイプードルが1匹だったんですけど、最近もうひとり増えてにぎやかになりました。

男の子と女の子。ずっと練習室だと気が滅入るので、散歩に出るのがいい気分転換になっています。名前は私がつけたんですけど、男の子がベリー、女の子があんじゅです。
ベリーは、ベリー系が好きなので、ベリーがついたらかわいいかなって思って。
あんじゅは妹なんですけど、真っ白でちっちゃくて本当に天使みたいでかわいかったので、スペイン語かフランス語で調べたときに天使=アンジュだったので、いいかなぁと思ってつけました。

[E:camera]撮影/永田理恵

[E:note]宮本笑里オフィシャルHP:
“笑里とヴァイオリンと○○?”本人ブログ毎日更新中!
http://emirimiyamoto.com/

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