PANTA　歌は国境を超えるし、どんな軍隊よりも強い

PANTA　歌は国境を超えるし、どんな軍隊よりも強い

70年代に過激な歌詞で発売禁止を繰り返したロックバンド、頭脳警察が、11月24日に結成40周年記念BOX『無冠の帝王』をリリースした。
「なぜか活動の節目で、世界の動乱や紛争とシンクロするんだよね。今回は北朝鮮の砲撃が23日でしょ。そんな祝砲はいらないんだけどさ、オレたちが動くと、銃声が響くんだよなぁ」
刃物のように心に突き刺さる鋭い詩と音楽で、純国産ロックを創出してきたリードボーカルPANTAも今年で還暦を迎えた。
「当時は、過激なパブリックイメージが先行し物凄く辛かった。自分たちは本当は違うのにっていう気持ちが常にあってね」
終始笑顔で語るPANTAに、ステージ上から感じる近寄りがたい雰囲気はまったくない。
昨年はニューアルバム「俺たちに明日はない」をリリース。今年は全曲ライヴ、BOX発売と、とどまることを知らない頭脳警察。そのエネルギーはどこからくるのか。
「それはね。ミスチルへの対抗意識だろうね（笑）。ミスターアダルトとしてはライバル心を持たないと」
意外なバンド名を挙げて悪戯に笑うPANTA。
「たぶん彼らと同じなのは、好きだからやってるんで、決して義務感ではないってこと」
40年間走り続け、曲作りの生みの苦しみと喜びを知るPANTAならではの表現で自らを語った。
では今後の活動はどうなのか。
「まずは、（無冠の帝王の）『無』を取るか（笑）チャート入りして、多くの人に聴いてもらいたい。歌は国境を超えるし、どんな軍隊よりも強いからね」
変わらない、止まらない、頭脳警察はさらに歩みを続ける。

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