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「僕がまだ若いときに(石原裕次郎さんから)『正輝ちょっと来い』とよく声をかけられてたんだけど、僕を連れていく理由はお金の支払い(笑)。あの人、何も持たないから。財布もお金も、何も持たない。ハワイのスーパーでは、会計前のガムを開けて食べちゃって、『大丈夫だよ、食べたって言えばいいんだから』って言うんだけど、まずいでしょ(笑)。でもそういう人」

 

そう語るのは、隔週連載『中山秀征の語り合いたい人』第66回のゲスト・俳優の神田正輝さん(65)。スキーやダイビングなどの趣味を持つアクティブな神田さん。山小屋のおやじになりたかったという青年が、いつしか“石原軍団”の名俳優に。そんな神田さんが、石原裕次郎“超人&おちゃめ伝説”を語ってくれました。

 

■入り時間の早い“現場が大好きな人”!

 

「朝8時スタートの現場の前で、石原さんは誰よりも早く石原プロモーションと書かれたバスに乗って待っていて。あとから来たスタッフが慌てちゃうから、『これは迷惑です』と伝えたら、同じ時間に乗用車で来るように。撮影所が好きなんです」

 

■お酒を飲むときは“朝までコース”!

 

「石原さんは大酒飲みだけど、そんなにいっぺんには飲まない、とにかく長いタイプで基本は朝まで。僕が毎日撮影のときは『(朝の)6時までには帰りましょ』って(笑)。仕事仲間でたわいもない話をしている雰囲気のなかにいるのが、好きだったみたいです」

 

■療養中の散歩は“岩陰にたばこを吸いに”!

 

「家から少し出たところに岩場があって、岩の陰にビニールに入れてたばこを隠していて、わざわざフタもしてある。子供じゃないんだからって(笑)。『散歩行ってくる』といって吸っていたみたい。誰かが補充してたわけだから、周りは知ってたと思います」

 

■宇宙人のような目を持つ“気遣いの人”!

 

「360度に目があるのかと思うくらい気付くのが早い。お酒を飲んでいても、『あの人が来たから、僕のことが気になるようだったら出るよ』とか。分け隔てなく誰にでも気を使うような人で。後方とか、見えていないことでもわかるんだよね。宇宙人みたい」

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