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「“新50代の象徴”。みなさんにそう言っていただけたことが、私の生きがいであり、モチベーションになってきました。60歳の誕生日を迎えるいま、改めてそう感じています」

 

こう語るのは、同世代の憧れとして、50代を走り続けてきた萬田久子さん。今月13日は、萬田さん60歳の誕生日。萬田さんはいつも若々しく美しい。その秘訣を本人に聞いた。

 

「これまで9のつく年齢に、人生の節目が訪れました。19歳でミス・ユニバース日本代表に。29歳で息子を出産し、39歳ではある舞台をきっかけに女優として演じるおもしろさを再確認しました。49歳のときには、1人でイギリスに留学。息子が独立し、私も個人事務所を立ち上げました。そして59歳で出合ったのがマラソンです。最初は300mも走れなかった私が、半年間コーチと走り込んだ結果、昨年12月には、ハワイのホノルルマラソンで、42.195kmを完走できたんです」(萬田さん・以下同)

 

マラソンを始めると、筋肉がつき体脂肪や内臓脂肪が減少した。

 

「ジムのインストラクターにも『全身が若返っている』と驚かれました。しっかりと熟睡できて、朝の目覚めもすっきりです」

 

笑顔で過ごすのも萬田流。そのために「愛しいものに囲まれて暮らす」ことを心がけている。萬田さんを自然と笑顔にしてくれるトイプードルのモモ、クリ、カキを紹介してくれた。

 

「わが家の“子どもたち”との散歩は癒しのひと時です。20代のころは忙しくて、生き物を飼うなんて考えられませんでした。いまは、本当にかけがえのない存在です。ずっと連れ添ってきた彼が旅立った後、この“家族”のおかげで、笑顔に戻れたんです」

 

身に着けるアイテムは、素敵に“魅せる”をテーマにしている。

 

「地味なのにパッと引きつけて色気を感じる“ジミハデ”を目指しています。でも、組み合わせ次第ではバランスが悪くなることがあるので注意。全身を鏡でチェックは必須ですね。帽子が大好きで、コレクションは増え続けています。帽子一つでがらりと雰囲気が変わります。帽子をかぶらないで外出するほうが落ち着かないほど、体の一部になっていますね」

 

常に流行の最先端を走ってきた萬田さんだが、よいと思うものは時代を超えて、ずっと大切にしている。その象徴が、20代のころから手元に置いているお気に入りの本だ。

 

「『キャンティのイタリア料理』に載っているボンゴレスパゲティやローマ風鶏の煮込みは、友人にも大人気でよく作ります」

 

誕生日を迎え、“新60代”が始まる萬田さん。先月、初の人生論『Age is just a number!』(KADOKAWA)を出版した。本書では、美容・健康、おしゃれなどキレイの秘密も紹介しつつ、最愛のパートナーとの出会い、NYでの出産、実母との思い出など、半生を振り返っている。

 

「人は、“出逢い”によって化学反応が起こり、人生が変わっていく。仕事も恋もそうですね。私は59歳になってマラソンと出逢いました。また、それを通してさまざまな方々とも出逢えた……。これからの新たな出逢いも楽しみです。誰にでも、いくつになっても出逢いはある。だから人生楽しまなきゃ。だって年齢なんて、ただの数字ですもの。私109歳まで楽しんで生きるつもりです」

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