「彼にとって、その動機は普通のことなんです。だから妻子を殺してしまう瞬間にも、感情の爆発がなかったりする。自分が演じるうえでも、変な理由づけはせず、フラットでいることを心がけていました」
妻子を殺した動機は「本の置き場所が欲しかったから」。松坂桃李(31)がドラマスペシャル『微笑む人』(テレビ朝日系にて3月1日21時〜)で演じるのは、そんな美しくも恐ろしい殺人犯だ。
一見、異常な殺人鬼のように思える今回の役柄だが、松坂は「あまり嫌な感じは抱かなかった」と語る。
「この人は異常なんだ、自分とはかけ離れているんだって思うのは簡単なんですよ。でも実は、自分もそうなってしまう可能性があるというか。自分にとって普通のことが、他者にとってはそうじゃない、ときには危ないところまで行ってしまうこともある。人って本当に多面的だから、自分の抱く印象だけにとらわれずに、いろんな考え方や解釈を持たないといけないなと、改めて感じました」
たしかに、他者から抱かれているイメージと、自分の本質がかけ離れているように感じることはある。とくに芸能人となると、世間に勘違いされていると思うことも多そうだが、松坂自身はどうなのだろうか。
「勘違いされていることですか? そんなのたくさんありますよ! 僕の本性が知りたかったら、事務所の携帯サイトに登録してください(笑)。そうしたら1割くらいはわかってもらえるかも。月額330円です(笑)」
そんな松坂は以前、本誌取材に「いちばんの関心事は健康」と答えていたが、最近もそれは変わらないそう。
「健康診断もしっかり受けてます。あと、毎晩お風呂上りに柔軟をやってます。背中と腰がこりやすくなってきたのでそこを重点的に。疲れにくい体になるかなって。あ、『女性自身』さんにもそういう情報載ってるんですか? それはチェックさせてもらいます(笑)」
「女性自身」2020年3月3日号 掲載