シークエンスはやとも「会話に紛れ込んだ知らない女性の声」

その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の“霊がよく見える”ピン芸人・シークエンスはやとも(29)。『ホンマでっか!?TV』などへの出演も話題になり、この夏、本誌連載『ポップな心霊論』をまとめた初の著書『ヤバい生き霊』(光文社)も発売。

 

その発売を記念して、シークエンスはやともが、暑い夜を涼しくさせる真夏の実話怪談話を。ポップさゼロ、背筋も凍る幽霊の話とはーー。

 

■友人たちと入ったおばけ屋敷。暗闇に知らない女性の声が……

 

学生時代、友達カップルと一緒に、遊園地へダブルデートに出かけたときのことです。朝からアトラクションで遊びまわって、夕方にさしかかったころ、かなり怖いと有名なおばけ屋敷に入ることになりました。

 

まず僕たちカップルが先に中へ。だけど途中で、あまりの恐怖に2人とも足がすくんでしまい、先へ進むことができなくなりました(本物の幽霊に慣れていても、おばけ屋敷の演出は怖いんです……)。

 

そこで、後からくるはずの友達カップルと合流するため、その場で待っていることにしたんです。しばらくすると「なんでこんなところで止まってんの?」と、やっと追いついた友達が現れました。でも彼女の姿が見当たりません。

 

「○○ちゃんはどうしたの?」と聞くと「はぐれちゃったんだ」と。「彼女を置いてくるなんて、ひどいやつだな」と思ったのですが、それを咎める元気もありません。とにかく、そのまま3人で彼女を待つことにしました。

 

5分ほど経ったころ、「よかった、やっと会えた」と友達の彼女も追いつき、ようやく先へ進むことができました。

そこからはみんなで話しながら歩いていったんですが、僕には気にかかることがあって。4人の会話に、ときどき「うんうん」「ふふふ」と知らない女性の声が交じっているように聞こえたんです。

 

変だなとは思ったんですが、辺りは真っ暗で、誰の顔もよく見えないし、とにかく先へ進むのに必死。「たぶん気のせいだな」と、あまり深くは考えませんでした。

 

結局、僕たちカップルは途中でリタイア。友達カップルはゴールしたのですが、4人ともどっと疲れてしまって。その日はそのまま帰宅することになりました。

 

女のコ2人が帰る前にトイレへ寄るというので、僕と友達は、先に車の中で待っていることに。すると友達が「実は今日、彼女の家族がこっちに出てきてて。これから挨拶しに行くんだよね」と。

 

それを聞いて、僕はギョッとしてしまいました。なぜなら彼女のご家族は全員事故で亡くなってしまったと聞いていたから……。それに彼もそのことを知っていたはず。奇妙に思いながらも、ちょうどそのとき、女のコたちが車に戻ってきたこともあり、深く追及はしませんでした。

 

ただ、それから何カ月が経って、その友達が大病を患って入院してしまいました。そのとき、あの日のことが頭をよぎって。何か関係があるんじゃないかと感じました。

 

今思うとおばけ屋敷で聞いた女性の声は、彼女の家族の幽霊のものだったんだと思います。あのときすでに彼は、その幽霊に取りつかれていたのではないでしょうか。

 

【PROFILE】

シークエンスはやとも

1991年生まれ。吉本興業所属。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などで見せた芸能人の霊視も話題に。自身のYouTubeチャンネルでも心霊話を配信中。8月4日には本連載をまとめた初の著書『ヤバい生き霊』(光文社)が発売された。

 

「女性自身」2020年8月18日・25日合併号 掲載

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