(C)豊田悠/SQUARE ENIX・「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」製作委員会 画像を見る

昨年度話題No.1ドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(テレビ東京系)Blu-ray BOX発売を記念して、風間太樹監督にじっくりお話を聞きました。

 

――赤楚衛二さん、町田啓太さんに初めて会ったときの第一印象を教えてください。

 

「赤楚くんは清涼感がありました。とても爽やかな印象です。対話をしていくと、人懐っこく、素直で、良い意味でクリアな人なのだと思いました。きっと誰に対しても分け隔てなく、いられる人なのでしょう。

 

町田さんは容姿端麗であること以上に、落ち着いた佇まい、声が印象的でした。瞬発的というより選び抜いた言葉で語る姿に、誠実さを感じました」

 

――お二人の役者としての魅力、チャーミングなところはどのようなところでしょうか。

 

「赤楚くんは身体の使い方がうまいですね。一挙手一投足、心情を表現するための細やかな動き、仕草が上手な人だと思っています。

 

町田さんは優しく、心に響く声が魅力的です。コミカルさ、切なさ、ちょっとおどけたような発声もしなやかに使い分けることができます。そして、なによりお二人とも笑顔がとてもチャーミングですよね」

 

――実際に関わってみて、赤楚さんと町田さんの意外な面、イメージと違ったところはありましたか? あればお教えください。

 

「赤楚くんは最初にお会いした時のイメージそのままといった感じでした。どこにも隠し事は見当たらず、親密になることに全くネガティブがない。知れば知るほど、寄り添いたいと思える人でした。

 

町田さんは落ち着いた佇まいなのに、ちょっと様子が可笑しい一面もあるんです。おどけたり、弾けるように笑っている姿が現場の笑顔を演出していました」

 

――出演者もスタッフも同世代が多く、かなり綿密にディスカッションをしながら撮影を進めたと伺いました。どのようなシーンでどんな話し合いがあったのか、風間さんが印象的だったことを教えてください。

 

「11話の終盤、安達が黒沢に心の声が聞こえる能力を打ち明けるシーンです。このシーンは撮影序盤に撮る必要があり、丁寧に積み上げていくふたりの経験や思いの丈の共有をすでに『あったこと』として演じてもらわねばなりませんでした。

 

この時に限る話ではありませんが、安達と黒沢の距離や現在地はどこにあるのか。それぞれが一番望んでいることは何なのか。そうした話を撮影現場に入る前に3人でディスカッションしました。撮影的な事情にも左右されず、見事に演じ抜いたというだけで素晴らしいと思うのですが、全てが繋がった時に『これしかない』という表情、声の調子、繊細な面においても齟齬なく演じられたのは、この二人だったからこそだと思います」

 

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