「ワンワンずっと続けたい」25年間演じる64歳声優語った番組愛
画像を見る 25周年記念の特番に参加するGReeeeNちゃん

 

■赤ちゃんが喜んでくれることを常に考え続けている

 

ワンワンへの分岐点は、大学時代教員試験に落ちて演劇の世界に飛び込んだことだ。文学座研究所と青年座研究所で演劇を学び、卒業後は仲間たちと劇団を立ち上げた。

 

「大学時代は国語教員になりたかったんですが“なんとなく”というレベルですよ。教員試験に落ちたらすぐに諦めることができたくらい。いや、逆に、ボクみたいな自己中心的で無責任な人間が教師になったら、今頃とんでもないことをしているはずなので、落ちてよかったんでしょうね(笑)。でも、劇団だけじゃ食べていけなくて、アルバイトをしながら生活をしていました」

 

たまたまNHKの教育番組『たんけんぼくのまち』に出演する機会に恵まれたのは’84年。丸メガネ姿のチョーさんが、働く人や地域社会を調べていくという、小学3年生向けの社会科の教育番組だ。この時のチョーさんは犬が苦手という設定だった。

 

その後、前の事務所のマネージャーから『新しい赤ちゃん番組のパイロット版にでない?』との誘いを受け、それがワンワンのはじまりとなった。

 

それからあっという間の25年。ワンワンのやりがいはずっと変わらず“赤ちゃんの笑顔を見ること”だ。

 

「ワンワンの姿を見て、赤ちゃんがニコッと笑って触ろうとしてくるだけで、もうほんとに幸せ! (チョーさんの姿で)街中を歩いていても、ワンワンの歌を歌ったり、人形を持っている子がいると、思わず『ありがとうね』と言いたくなります。絶対にしませんけどね(笑)」

 

実際にチョーさん自身が常に“どうすれば赤ちゃんに楽しんでもらえるのか”を考え、アイデアを出し続けている。『スーパーワンのうた』や、ハンドパペット『パクパクさん・パクこさん』はチョーさんの提案をもとに生まれた企画だ。

 

さらに、ワンワンが見守るのは赤ちゃんだけではない。25年間にわたり、お父さんやお母さんと接するなかで、その変化をも感じてきたという。

 

「子供に対する愛情は、今も25年前も全く変わりませんね。ただ、最近は親同士のつながりのようなものが少し弱くなったような気がします。たとえば、イベントで赤ちゃんが泣きだしてしまった時『いいよいいよ~』っていう空気になるのに、昔より時間がかかる。いろんな意味で“ゆるかった”昔に比べ、他人に頼りづらくなっているのかもしれません」

 

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出典元:

WEB女性自身

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