■渡辺梓は美術家の夫とリノベーション業を
「今でも年上の方々からは『和っこちゃん!』とお声がけいただくこともあり、朝ドラは“文化”なのだなとありがたく思います」
と、『和っこの金メダル』(’89〜’90年)主演を務めた渡辺梓(52)。
「’20年の春に長年お世話になりました『無名塾』を離れて独立しました。舞台に出演したり、ワークショップに参加しています」
現在は女優業のかたわら、美術家の夫とともに建築物のリノベーション業も行っている。
「30年くらい前、主人の仕事の手伝いで行った建築現場で家がつくられる過程がとても新鮮でした。最初は掃除から始め、エアコンの配管のテープ巻き。徐々に少しずつ工具も使わせてもらえるようになり、実際のリノベーションに関わるようになりました」
’10年に横浜・若葉町にある元銀行のビルをリノベーション。アートプロジェクト「似て非 works」として運営活動を始めた。
「私たちの空間づくりは、そこに住む方と一緒につくる作品と捉えています。解体していく中で発見がたくさんあり、それをまた利用し、新たな価値をつけていく。それがとても楽しいんです」
思わぬハプニングもあったそう。
「重たいコンクリートミキサーを主人と運んでいたら、足の親指に誤って落としてしまって爪が剥がれ、予定していたお仕事にピンチヒッターを頼んだことが……(苦笑)」
以前より視野が広がり、多少のことでは動じなくなったと渡辺。女優業にも生かされているようだ。