MEGUMI、小池栄子を発掘した野田義治氏。“最後の女優”に「可愛いくない子」を選んだ理由
画像を見る 「根性強い子のほうが頑張ってくれる」と話す野田氏(撮影:高橋ゆり)

 

■女優に必要なのは“パクリ”

 

野田氏が手塩にかける矢崎は、現在CMやドラマを中心に活躍の場を広げている。近年では「ミスタードーナツ」や「かんぽ生命」のテレビCMなど着実にメディア露出が増加。そんな矢崎の目標は、現在放送中のNHK連続テレビ小説『虎に翼』のヒロイン・伊藤沙莉。伊藤と矢崎には特徴的なハスキー・ボイスという共通点もある。

 

「伊藤さんのような朝ドラのヒロインを目標にしています。ですが、最終的にはいろんな作品にコンスタントに出ている女優さんになりたい。癖のある役もやっているのにずっと使われ続けているような、自分の色を持っている役者さんに」(矢崎)

 

コンプレックスだった声も、徐々に自分の個性であると前向きに捉えられるようになったという。

 

「声がいいとほめてもらえることが増えました。前はコンプレックスだったんですけど、この仕事を始めてからほめてくれる方々が本当に多くて、自分の個性なんだなって」(矢崎)

 

現在は野田氏の指導の下、女優としての基本的な所作を重視してレッスンに励んでいるという。

 

「できることは一通りやらないと。お芝居も発声も踊りも。いつなんどき役に立つか分からない。自分の引き出しを広げること。まだその重要性を本人が分かっていないかもしれないけれど」(野田氏)

 

「最初は演技のレッスンに5年くらい通わせてもらいました。1年前からは別の演技レッスンに通って、合わせて最近は歌のボイス・トレーニングに行っています。あとは日本舞踊の所作の勉強もしているんです」(矢崎)

 

意外だが、野田氏にとってタレントの外見にこだわりはそれほどないという。

 

「今ではキレイとか可愛いなんて子は履いて捨てるほどいる、あとは演技の腕しかないんです。一番肝心なことは常に言っているんだけど、それは『パクり』。要するにまず猿真似でもいいんです。

 

特に往年の女優たちから学んでもらいたいね。大竹しのぶさんが出演している初期の作品『青春の門』なんかね。ほかにも昔の女優でいえば大原麗子さんと加賀まりこさんとか。コケティッシュだけどどこか明るさを持ち合わせているような、彼女たちみたいなお芝居が理想的ですね。『不適切にもほどがある!』の河合優実も、少しタイプが違うけれど独特な存在感がありますよ。じつは彼女のマネージャーは昔俺のところにいた人なんだけどね」

 

演技の基本を学ぶ一方、「バラエティの楽しさも最近知った」という矢崎。阿波踊りやクラシックバレエ、バスケットボールで鍛えた運動神経も持ち味だ。

 

「アクションとかもやってみたい。バック転とかできたらいいですね(笑)」(矢崎)

 

野田氏は、矢崎の可能性を「未知数」であるという。

 

「もちろん、水着にしないとかNGはある。まだチャレンジしてないことが多すぎますね。のちのち敷居の高いところに放り込もうと思っています。舞台も一回やらせたい。とりあえず50歳、60歳になっても、この仕事で飯を食えてるよという事になってほしいですね」

 

「野田氏が手掛ける最後の女優と言われているが」という質問に笑顔で答える矢崎の回答は、非常に心強いものだった。

 

「プレッシャーですかね、でも全然大丈夫です!!」

出典元:

WEB女性自身

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