「撮影中の橋本(環奈)さんは、人間力がホントに桁違いで尊敬しかなかったです。底抜けに明るくて社交的だけれど、しっかり自分の軸があるところもギャルっぽくて」
そう語るのは、かつて“ルミリンゴ”の愛称で知られたモデルのRumi(37)。16歳でギャル系雑誌『egg』の専属モデルとして活躍し、当時は“伝説のギャル”として「彼女を知らないギャルはいない」と言われていたほど。渋谷を中心に平成のギャル文化を牽引した人物だ。
その“伝説のギャル”が関わっているのが、現在橋本環奈主演で放送中のNHK連続テレビ小説『おむすび』。主に「ギャルことば」や「パラパラ」など、作品で描かれるギャル文化のアイデア提供やパラパラの振り付け、指導を行なっている。Rumiが本誌に『おむすび』の舞台裏を明かしてくれた。
「‘23年の秋ごろに、NHKさんから『ギャルについて調査しておりますのでお話を聞きかせていただけないでしょうか』という連絡をいただいたんです。『ギャルについて理解してくれればいいな』程度の気持ちで、カフェでお会いして3時間ほどお話をしました。『ギャルって自分をしっかり肯定できる心意気のことなんです』と見た目だけでなくメンタル面についても話しました。そのときはまだドラマ制作の話は全くなくて。
2カ月後に突然またNHKさんから連絡がきて。そこで『来年の後期10月から始まる朝ドラで平成ギャルが主人公になることが決定しているのですが、Rumiさんにギャル文化のアイデア提供やパラパラの振り付け、指導を担当していただけないでしょうか?』と依頼をいただいたんです」
‘23年の11月からギャル関連のアドバイスに実際に関わり、今年に入ってからは撮影現場にも同行した。
「脚本家の根本ノンジさんも、カフェでの3時間のインタビュー音声を聞いて作品の参考にしてくれました。ドラマの大枠として、私の意見をヒントにしてくださっていたみたいでとても嬉しかったですね。
撮影準備では、ギャルマインドを演者の方々と共有し『ギャルだったらこんな言い回しはしない』とか『こうしたほうがギャルっぽい』というアドバイスをしました。お伝えしたそのままの言葉が作品に反映されているんです」
放送中の『おむすび』では、“みりちゃむ”こと大木美里亜(22)らが演じる4人のギャル集団「博多ギャル連合(ハギャレン)」が登場。ドラマでは福岡県糸島のフェスティバルで、橋本環奈演じる主人公・結とハギャレンがパラショー(パラパラのショー)を披露することになっている。
「今年の3月ごろに、橋本(環奈)さんとハギャレンの4人がはじめてそろいました。そこでパラパラの振り付けの指導をしたんです。
練習は6回くらいで1回あたり2時間ほどなので、合計で約12時間。パラパラのショーってフォーメーションもあるし、ただ踊るだけではないのでしっかりと時間をかけました」
実際の撮影現場では、多忙のなか撮影にのぞむ橋本環奈の姿が印象に残っているそうだ。
「ハギャレンのルーリー役であるみりちゃむとは、収録の空き時間にレンタカーを借りて海やカフェにドライブに行きました。収録が終わってからも遊びに行くなど、いまでも交流は続いています。
橋本さんは本当にお忙しい方なのですが、カメラセッティングの時などの待ち時間の少しの時間などにお話しさせていただいたりしました。橋本さんが、撮影中に感無量で泣いている私を見て『Rumiさん、可愛い』って言ってくれて。
橋本さんって人情があって素でギャルっぽいというか、ちょっと男前キャラなので本当にギャルの総代表向きです。たぶん“天性のギャルマインド”を持っているんでしょうね」
今年9月に開催された会見で「ギャルって見た目の部分も大きいですけど、心意気だなと思いました」と振り返っていた橋本。“伝説のギャル”のバックアップで、より一層心意気を持ったギャル像を打ち出せるだろうか。