■「ドイツ人ね」。美輪さんが見た“前世”
美輪さんと親しくなるにつれ、平野さんも少しずつ肩の力が抜けていった。
「今だったら、とても聞けませんけどね(笑)」
そう笑いながら切り出したのは、若い頃に何気なく尋ねた“ある質問”のことだった。
「僕の前世って、何でしょうか?」
まだ美輪さんが、人気番組『オーラの泉』に出演する前のことだった。“スピリチュアルな人”として一世を風靡する以前にも、三島由紀夫との関係で、美輪さんの「霊的能力」のことは知っていた。
軽い気持ちで尋ねた平野さんに対し、「最近は、あまり見えなくなっているのよ」と前置きしたうえで、美輪さんは静かに目を閉じたという。
そして突然、ぱっと目を開き、一言こう告げた。
「ドイツ人ね」
「えっ、ドイツ人?」
侍でも農民でもなく、まさかの“ドイツ人”だった。しかも「三十年戦争の頃、南へ逃げていった人」と、具体的な情景まで語ったという。
さらに、「今はピンとこないかもしれないけれど、人生の折々で『ああ、そういうことか』と思うことがありますよ」とも言われた。
「そう言われると、サッカーを見ていて、なんとなくドイツ代表を応援している自分にハッとしたり。ドイツのソーセージを食べても、『もしかして』と思ったり(笑)。ただ、僕自身はまったくそういうスピリチュアルなものがない人間なのですが」
