「お前を殺してやる!」美輪明宏さんの迫力に震え上がって…小説家・平野啓一郎が明かす交流秘話
画像を見る 2008年に平野さんは美輪さんと瀬戸内寂聴さん(故人)との共著も出した(写真:御堂義乘)

 

■戦争を知る世代が見ていたもの

 

最後に、平野さんは「いまでも失敗したと思っている」という出来事を語ってくれた。

 

「あるとき美輪さんと対談した際に、僕はジョン・ガリアーノがデザインしたスカルの柄が入ったTシャツを着て行ったんです。当時、ああいうのが流行っていて、僕も深い意味はなかったのですが、美輪さんはとても嫌がられました」

 

対談後に撮影したツーショット写真では、そのスカルの柄だけがきれいに修正され、消されていたという。

 

「あとで担当の方から、『美輪さんは、ああいうモチーフを本当に好まれないのです。平野さんのためを思ってのことですが、今後は身につけられないほうがいいとおっしゃってました』と、メッセージをいただきました」

 

その出来事は、平野さんに忘れられない気づきを残したという。

 

「僕はけっこう呑気にファッションとしてスカルのモチーフを身につけたりしていましたが、美輪さんの世代は実際に戦争を経験されています。死というものに対する受け止め方が、全然違うのだということを、そのとき改めて強く感じました。僕は、それは反省しましたね」

 

戦争と死を実体験として知る世代だからこそ、人の命に対する感覚は誰よりも鋭敏だった美輪さん。

 

「世界はいまおかしな方向に進んでいます。それを乗り越えるためには『愛が必要なんだ』という美輪さんの最期の言葉も、ご自身の人生を通して培われた信念から出てきた言葉だったのではないでしょうか。とても共感しますし、尊敬しています」

 

美輪さんが遺した思いは、これからも受け継がれていく。

 

画像ページ >【写真あり】14歳のころの美少年すぎる美輪明宏さん(他2枚)

出典元:

WEB女性自身

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