■台本なし、空気感にゆだねる“朝ドラ受け”の裏側
多くの視聴者が楽しみにしている鈴木アナの表情豊かな“朝ドラ受け”。毎回注目されているがプレッシャーはないのだろうか。
「不思議とプレッシャーは感じていないです。よく『朝ドラ受けに台本はあるの?』と聞かれるのですが、台本には『朝ドラ受けなど』と1行書いてあるだけ。3人の間で『今日はこういう受け方にしよう』といった事前の打ち合わせは一切ありません。基本的にはすべてその場のアドリブで、本番の空気に委ねられています。
日々の朝ドラ受けを積み重ねていく中で、私はドラマを観て感じたことを率直に話す役割。華丸さんが細かい演出への考察やツッコミを入れ、最終的に大吉さんが綺麗にまとめて引き取ってくれる。その絶妙なバランスがあるのかな、と感じました。このバランスと安心感があるからこそ、時に涙することもあるのだと思います」
スタジオでの視聴ルーティンにも、朝ドラ受けへの強いこだわりが隠されている。
「実は華大さんも私も、朝7時30分からのBS放送をそれぞれの楽屋などで一度見ています。さらに8時からの総合テレビの放送をスタジオのモニターで見ています。つまり、ほぼ2回見ているんです。だからこそ、華丸さんも細かい所まで考察ができるんですよね。
オープニングの位置に3人が集まるのは本番の2分前。それまではモニターの前で、主に私と華丸さんで『これは何かの伏線じゃないですか?』『この人、なんでこんなこと言うんだ!』などと、視聴者に近い目線で率直に意見を交わしています。
だから本番が始まったときは、完全にドラマの世界に入り込んだ状態でスタートしているのかもしれませんね」
“朝ドラ受け”でとくに印象に残っているのは、やはり『カムカムエヴリバディ』(2021年11月25日放送)で、ヒロインの父、橘金太(甲本雅裕さん・61)が亡くなった回だ。 番組冒頭から鈴木アナが号泣し、大きな反響を呼んだ。
「あの日は確か、夢なのか現実なのかよくわからないシーンから最後にナレーションで金太が亡くなった事を伝えて終わる回で。放送が始まったというのに感情を抑えることができませんでした。
アナウンサーとしての賛否はあったと思いますが華大さんがびっくりしながらも瞬時にフォローしてくださり、ゲストのIKKOさん(64)も『まぼろし〜〜!』とうまくつないでくださいました。IKKOさんには本番終了後にお礼を言いに行ったことを覚えています。
あの温かいチームワークがあるからこそ、自然な反応を受け止めてもらえるのかもしれません」
