■家賃を払い、旅行代も貯められるように
働き始めた目的のひとつは、娘に頼りきりだった暮らしを変えることだった。
「いまは娘と2人でマンションに住み、家賃を折半しています。旅行の費用も貯められるようになりました。ただ、老後が安心できるほど稼げているわけではありません。20年くらい前に脱いでいれば、もっといいお金になったかもしれないですけどね(笑)」
収入だけでなく、美代子さん自身の考え方も変わったという。
「若いころは“こうでなくてはいけない”という考えに縛られていました。自由なことがあまり許されない環境で、70歳になるまでお酒もほとんど飲まなかったんです」
かつて美代子さんにとって、セックスは愛情表現だった。夫との間にそれがないのは、愛されていないからだと思い続けていた。
「この仕事を始めてから、セックスは気持ちがよく、楽しいものなのだと素直に思えるようになりました。同世代の方も『もう年だから』と、性生活やおしゃれを諦めないでほしいですね」
最後に目標を尋ねると、明るい声で答えた。
「80歳までは、いまの仕事を続けられたらうれしい。そのためにも健康でいたいですね。いまは本当に、人生が楽しいです」
