映画『ラブリ―ボーン』主演 シアーシャ・ローナン インタビュー
米・映画サイトが選ぶ「25歳未満のホットなハリウッドスター25人」の1人に選ばれ、今後の活躍がますます期待される注目の若手女優シアーシャ・ローナン(15)。取材場所となった都内のホテルのスイートルームに到着すると、ブロンドのストレートヘアに手足のすらりと伸びたシアーシャが、クリっとした愛くるしい瞳をキラキラと輝かせながらドアの向こうからあらわれた。「こっちに座った方がいいんじゃない?きっと楽よ!」と私たちに椅子ではなく、ゆったりめの大きなソファの方へと進めてくれたシアーシャ。このやさしい心遣いに一同大感激!場は一瞬にしてハッピーなオーラに包まれました。29日から公開の映画『ラブリーボーン』は、14歳で短い命を奪われた少女が、現世と天国の間から、残された家族や初恋の相手に必死で想いを伝えようとする、スピリチュアルで感動的な物語。原作は、世界30カ国以上で1000万部以上を売り上げた、アリス・シ―ボルトのベストセラー小説。英国王室が毎年1作品のみ映画を推薦する「Royal Film Performance」にも選出された、本年度一押しの話題作です。バレンタインも近いということで、ハートの形をしたおせんべいをプレゼントすると、「Wow!サンキュー」と喜んで、こちらがリクエストする前に、カメラに向かってハイポーズ!サービス精神も旺盛で、15歳とは思えないほど聡明で美しいシアーシャちゃんでした!
―― 今回が初来日で、昨日ご家族でいらっしゃったとのことですが、来日する前の日本の印象と、実際来てみていかがですか?何か新しい発見はありましたか?
シアーシャ 来る前までは、ニューヨークのタイムズスクエアみたいなところが街じゅうにあるんじゃないかなって想像していたの。東京はモダンでピカピカしているところじゃないかなって。でも、さっき原宿に行ったら、古い民家もあれば、ユニークな建物もあって、とても印象が変わったわ。
―― 何か買いましたか?
シアーシャ 残念ながら、TVの撮影だったので、買い物は出来なかったんだけど・・・東郷神社の前を通ったら、ちょうど結婚式をやっていて、なんて言うんだっけ?伝統的な日本の・・・
―― 着物?
シアーシャ そう着物を来たカップルがいて、とてもゴージャスでビューティフルだったわ。ちょっぴり日本の文化にも触れられて、とてもよかった。そう言えば、マンガも日本の文化でしょ?
―― マンガ読みますか?
シアーシャ 幼いときに読んだし、テレビでもたくさん観ているわ。
―― ピカチュウとか?
シアーシャ ヤダ!ピカチュウ大ファンなの。本当に本当に大好き!アイルランドでもすっごく人気があって、カードとか文房具とか持ってるわ。
―― ポケモンのキャラクターは何が好きでした?
シアーシャ う~ん、特に好きなのはピカチュウでしょ~、メッシー(ミッシー?)っていう女の子が持っていたのは?
―― あまり詳しくないんですけど・・あれは・・・ヒトカゲとかカメックスとか・・・?
シアーシャ もう10年くらい前だから、私もあまり覚えていないんだけど・・・あのボールはなんて言うんだっけ?
―― モンスターボール?日本版と英語版と呼び方が違う場合もありますからね・・・
シアーシャ あっ、ポケボールだ!(話はどんどんつづく・・・)
「日本の雑誌って、右からの読むの???」
―― 「シアーシャ」ってとってもかわいらしい名前ですね?アイルランドには多い名前ですか?それとも珍しい?
シアーシャ 伝統的なアイリッシュネームってわけではないんだけど、“アイルランドっぽい”名前よ。意味は「フリーダム」だとか「リバティー」(どちらも自由)。最近ではよく耳にする名前で、男の子にもつけられているの。
―― お父さんも俳優さんですが、自分からこの仕事をしたいって思ったの?
シアーシャ はじめは父と同じこの仕事をやりたいとは思っていなかったの。特に興味もなかったんだけど、7歳の時に父が「短編映画に出ないか?」って言ってきてね、1日だけだったし「ピエロの様なメイクをしてもらえるんだぞ!」っていうからじゃあやってみようかなっ?て。そうしたら、すっごく面白くなってきちゃって、演技に嵌ってしまったの。その後『つぐない』(ジョー・ライト監督作品)に出演したときから、真剣に演技に取り組むようになったわ。
―― やめたいなぁ~と思ったことはない?
シアーシャ NO! 今のところないわ。
―― では、この仕事をやってて良かったなぁ~と思ったことは?
シアーシャ う~ん、本当に自分がいい演技をしたときに監督がすごく褒めてくれたり、良かったよって言ってみんながハッピーになる瞬間かな。映画ってやっぱり共同作業だから、自分のパートがしっかりと演じられたときに、達成感もあるし、私自身もすごく幸せに感じるの。
―― では、つらい時に、この人のこのひと言に救われたっていう言葉はありますか?
シアーシャ ちょっと馬鹿みたいで恥ずかしいんだけど・・・・
―― 大丈夫ですよ、教えてください。
シアーシャ 誰かが言った言葉とかではないんだけど、つらかった時に救われたエピソードでね、ある時『つぐない』の撮影をしているときのことなんだけど、寝室でタイプライターを打つシーンがあって撮影していたら、突然腹痛に襲われたの。でも撮影がはじまったばかりだったし、まだまだこれから続くし、どうしよう~って落ち込んでいたら、ジョー・ライト監督が来て、普通なら「大丈夫?頑張って!」て言うでしょ?だけど監督は「僕をロバだと思って!」って言いながら鳴き声までつけて笑わせてくれたの。大の大人がふざけて、子供を笑わせてくれたことがとっても嬉しくって、勇気づけられたわ。
―― それは、やさしくってとてもユーモアのある監督ですね。そんな監督もシアーシャの側にいたりして、自分は恵まれている環境にいると思う?
シアーシャ すごくラッキーだと思うわ!今まで、監督もそうだし、共演者、スタッフ全員が本当に良い人ばかりで、一人としてエゴの問題を抱えた人だとか、気難しい人がいなかったの。特に私はまだ駆け出しの女優だし、同時に子供だけど、本当に良い環境に恵まれてきたわ。それから、両親がいつもそばにいてくれるというのも、私にとっては心強いことなの。
―― 劇中に登場するサーモン家は、日常に愛の溢れた温かい家族でしたが、ローナン家はどんなご家族ですか?
シアーシャ うちもとても仲の良い家族よ。時々は離ればなれになることもあるけど、私は1人っ子で、私が行くところにはいつも両親が来てくれるの。結束の固い仲良しファミリーよ。
―― そうですか、素敵なご家族ですね。ところで今夢中なのはやっぱり演技のこと?
シアーシャ もちろんアクティング!それから去年の夏からサーフィンを始めたの。まだ5回くらしかやってないけど、楽しんでるわ!アイルランドはいつも天気が悪いから、天気が良いときじゃないとサーフィンは出来ないんだけどね。それから短編映画を撮るのも好き!また時間ができたら撮りたいし、音楽を聴くのも好きよ。
―― では、将来はどんな女優さんになりたい?
シアーシャ う~ん・・・ゴージャスな女優かな?フフフ(笑)。
―― では、神様がひとつお願いごとを叶えてくれるとしたら?何をお願いする?
シアーシャ なんだろう~?私の家族がいつまでも健康でいられますように・・・(!?)あたりまえかな?う~ん、またニュージーランドに戻れますように!かな?『ラブリーボーン』はニュージーランドで撮影したんだけど、またニュージーランドに戻って映画が撮れますようにってお願いする。
―― どうしてそんなに好きなの?
シアーシャ 本当に素敵なところなの。アイルランドからは遠い国だけど、アイルランドにとても似ているの。文化を大切にしていて、住んでいる人がみんな温かいところとかね。また行きたいな。
―― それでは最後に、この映画をどんな人に観てもらいたい?
シアーシャ もちろん、みんなに観てもらいたいわ!とくに、年配の女性がすごく気に入ってくれて涙を流して観てくれたの。ティーンエイジャーもこの映画に反応してくれて、試写では女子高生たちが号泣してたの。すべての世代の人に観て感じてもらえたらいいな?
【撮影:永田理恵(女性自身編集部)】
プロフィル
しあーしゃ・ろーなん★
‘94年4月12日生まれ。アイルランドの女優。9歳で子役からキャリアをスタート。アイルランドのテレビ・シリーズに2本出演後、本格的に映画界へ進出。‘07年ジョー・ライト監督の『つぐない』で、至上7番目、13歳の若さでアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。今作品で、ブロードキャスト批評家協会主催の第15回クリティック・チョイスアワードにおいて、若手俳優賞を受賞。次回作は、ピーター・ウィアー監督の『The Way Back』に主演。
「ラブリーボーン」 公式サイト
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
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2010年1月29日(金)丸の内ピカデリー他
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