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『ワイルド・スピード』シリーズで知られる俳優のポール・ウォーカーが、自動車事故でこの世を去ってから約半年。車を運転していたウォーカーの友人、ロジャー・ロダスも同じく命を落としたが、ロダスの妻が事故車を製造したポルシェを相手取り、訴訟を起こしたことがわかった。TMZが報じている。
クリスティン・ロダスは、夫とウォーカーが乗っていたポルシェ・カレラGTには、サスペンションに不具合があったと主張。これが原因となり、走行中に制御不能になるほど車体が傾いてしまったと指摘する。訴状には、ロダスはコントロールできなくなった車体を何とかまっすぐ保とうとしたが、間に合わずに柱に激突してしまった、とある。
また、ロダス夫人は事故車にはしかるべきクラッシュケージがついておらず、レース用の燃料電池も搭載されていなかったことにも言及。燃料電池はレース車両が一般的に積んでいるもので、万が一事故を起こしたときでも火が着きにくいため、爆発を防ぐことができるという。
「カレラGTはほぼレースカーと同じ仕様であるにも関わらず、レースカー用の安全対策がほとんど施されていなかった。ポルシェ側はこれまでにもカレラGTが数多く起こしてきた致命的な事故を無視してきた」——ロダス夫人はこの点を主張して争うと見られる。
当初、ロダス夫人は夫のスピード違反を頑として認めず、時速88km程度で走行していたと譲らなかったが、調査の結果、事故時には時速128kmから150kmほど出ていたことがわかっている。夫人はハリウッドの大物弁護士を雇い、ポルシェ側の職務怠慢、過失致死、製造物責任を追及する構えだ。