The Economist
英エコノミスト紙の調査部門「インテリジェンス・ユニット」が「The Safe Cities Index 2015」を発表した。2015年時点において、50の大都市を4つのカテゴリーごとに細かく分析し、ランク付けしたもの。総合ランキングも合わせて公表された。本稿では総合上位10都市、及び下位5都市を紹介する。
4つのカテゴリは以下のとおり。
●デジタル・セキュリティ(以下デジタル)……サイバーセキュリティチームの質、個人情報流出の頻度など
●ヘルス・セキュリティ(以下ヘルス)……人口に対する病床数の割合、寿命など
●インフラストラクチャー・セイフティ(以下インフラ)……道路整備状況、災害による死者数など
●パーソナル・セイフティ(以下パーソナル)……犯罪発生率、警察出動数など
1位 東京(日本)
2位 シンガポール(シンガポール共和国)
3位 大阪(日本)
4位 ストックホルム(スウェーデン)
5位 アムステルダム(オランダ)
6位 シドニー(オーストラリア)
7位 チューリッヒ(スイス)
8位 トロント(カナダ)
9位 メルボルン(オーストラリア)
10位 ニューヨーク(アメリカ合衆国)
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46位 リヤド(サウジアラビア)
47位 ヨハネスブルグ(南アフリカ共和国)
48位 ホー・チ・ミン(ベトナム)
49位 テヘラン(イラン)
50位 ジャカルタ(インドネシア)
1位は100点中85.63の高得点を獲得した東京。技術資産の流出を防ぐ強固なセキュリティが評価された。パーソナル、インフラにおいても上位5位にランクインしている。
反対に、最も危険とされた都市はインドネシアの首都ジャカルタだった。デジタル、インフラ共にほぼ最下位。医師の数も全く足りておらずヘルスは44位、暴力犯罪も頻発していることからパーソナルでも45位に留まった。
パーソナルだけを見ると、総合2位のシンガポールは、パーソナルでは首位。大阪も2位で、3位の東京を上回っている。
所得ランキングでは、5万米ドル以上の「ハイ・インカム」部門の1位もシンガポールだった。リヤドは安全性では46位と低いが、原油輸出国であるためか、この高所得者ランキングでは11位に入っている。3万~5万米ドルの「アッパーミドル・インカム」では、東京と大阪が1位と2位を占めた。