米ペンシルベニア州リティッツボローの警察署が、住民による“イタズラ”に恐れおののき、Facebookでもうしないよう懇願するという珍事が起こった。
そのイタズラとは、排水口に赤い風船をくくりつけるというもの。排水口に風船といえば、スティーブン・キングのホラー小説『IT』が容易に連想できる。大雨の日、側溝に紙の小舟を走らせていた6歳のジョージは、雨水管の中に吸い込まれてしまった小舟を探そうと暗闇の中をのぞき込む。そこにはピエロがひそんでおり、風船を差し出してジョージを死の淵へと引きずり込むのだ。
パトロールをしていた警官の脳裏にも、この有名なシーンがよぎったのだろう。リティッツボロー警察のFacebookには、現場の写真を添えてこんなメッセージが掲載されている。
「あと2日で例の映画が公開されますね。地元のイタズラ好きが独断で宣伝活動を行ったようです……。想像力豊かな点は評価しますが、これだけは知っておいて下さい。この風船を排水口から取り除くとき、我々は本当に、本当に怖かったのです。お願いですからもう二度としないでください。もし、何のことを言っているのかわからなければ『IT』で検索して、予告編を見てみてください。忠告しておきますが、友達や同僚と一緒に、明るいところで、音を小さくして見ることをおすすめします」
北米では『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』が8日に公開される。
「おまえもふわふわ浮かぶんだよ……」という作中に登場する象徴的なセリフでメッセージを締めくくっているところを見ても、これを書いた警官は相当の『IT』ファンのようだ。