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(Russo’sのFacebookより)

 

このSNS全盛時代、どこにチャンスが転がっているのかわからないものだ。

 

ブラジルからの移民ギリー・アスンソンは、米マサチューセッツ州ウォータータウンのスーパーマーケット「Russo’s」で働きながら、コンピューターの学校に通っている。彼の本当の夢はボストンにあるバークリー音楽院に入学すること。故郷ブラジルではプロのシンガーだったが、アメリカでは生活費を稼ぐために夢は半ば諦めていた。ただ、同僚はアスンソンがとても上手に歌うことを知っていた。

 

そんな彼に転機が訪れたのは昨年のクリスマス。マイクチェックを兼ねて、クリスマスソングの定番「O Holy Night」を歌ったところ、オペラ歌手のような歌声に買い物客は釘付けとなった。Russo’sがこの様子を撮影し、Facebookに投稿( https://www.facebook.com/RussosProduce/videos/1731558106876079/ )するとたちまちバイラル化。ネットメディアのみならず、テレビ局までもが彼の取材に訪れた。インタビューの中で、胸に秘めた夢を語るアスンソンに目を留めた人物がいた。他でもない、バークリー音楽院の職員だ。アスンソンは願書を出すよう強く勧められたという。

 

そして先週末、入学試験の結果が判明した。

 

「心臓が止まるかと思ったよ。もうどうしていいのかわからなかった。だって、最初に『おめでとうございます』って書いてあったんだ。本当に嬉しいよ」

 

アスンソンは奨学金の受給条件を調べつつ、今もRusso’sで働きながら9月の入学に向けて学費の3万ドルを必死で貯めている。友人もクラウドファンディングページ( https://www.gofundme.com/GillyAssuncao )を起ち上げ、現在までに7569ドルの寄付が寄せられている。

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