ゲストは、清水崇(映画監督「呪怨」など)、神谷誠(映画監督「バイオハザード ダムネーション」など)、高橋ヨシキ(映画秘宝 DevilPress 班)、藤原カクセイ(特殊メイクアーティスト)、高橋洋(映画監督)、ジャンクハンター吉田(映画ブロガー)。MCは、映画パーソナリティーのコトブキツカサと行成とあ。まずゲスト陣がオリジナル版に対する感想を語った。
オリジナル版について「昔はホラー映画が好きではなかった」という清水崇。「嫌々ながら薦められてオリジナル版を観たことをきっかけに、ホラー映画を観るようになった。ホラー映画の入り口になった作品」とコメント。高橋ヨシキは「サム・ライミらは当時ドライビングシアターに通って、どういうところで観客が反応しているのかを綿密にリサーチして制作をしていた」と解説すると、藤原カクセイは「血のりをつかわず、スーパーマーケットで買える、トマトケチャップとかを使っていると思う。それを凌駕するパワーがすごい」とコメント。神谷誠は、「純粋なホラーではなく、エンターテイメント方向によせていったのがすごい。Jホラーがでてくるまでは、(『死霊のはらわた』のように)勢いでみせなきゃいけないという感覚になっていた。」と当時のインパクトがいかに大きいものだったかを語った。
一方、高橋洋は「黒沢清監督が絶賛していたんですけど、僕は駄目でしたね。スティーブン・キングも絶賛とか、当時のブームみたいになっていたっていうのもあったかも。」と他ゲストと比べると当時の思い入れは少ない様子だった。
リメイク版は是が非かについて各々がオリジナルについて語ったところで、[リメイク版は是が非か]で分かれ討論を開始。
清水崇と、高橋洋を除くメンバー全員が、否定派となるも、その後の討論で、清水崇監督も否定派となり、肯定派は高橋洋のみとなった。否定派の意見としては、(清水崇)「(大人の事情があったにせよ)芝居が取れていない。誰にも感情移入できない。リメイクすべきではなかった。」、(神谷誠)「新人監督の溢れる情熱が感じられない、手堅く普通につくっちゃった映画」「死霊のはらわたっていわなければ、まあいいホラー作品」と非常に率直な意見が語られた。細かいディティールや、理屈抜きに面白かったオリジナルに対して、‘(今時の)普通’になってしまったという点に、否定派の意見が目立った。
唯一の肯定派である高橋洋は「(肯定の理由は)オリジナルに思い入れが少ないからかもしれないが、最初の30 分と最後の10 分はいらないが間の40分はかなり頑張っている。(憑依された少女が)「ここから連れ出して」というセリフを発した開始30 分頃からが、(作品の)本気が見れてとてもよかった」と意見した。
討論会総括一方で否定派のジャンクハンター吉田が「日本はR18 がついてしまったが、リメイク版はもともとオリジナル世代ではなく、ティーン・エイジャーに向けてつくられた。」とコメントすると、(神谷誠)「今の人は、まずはリメイク版を観て気になったら、オリジナル版を観たらいいんじゃないですか」、(高橋洋)「今時の人は、展開がはやくないと寝てしまうのでは?まずはリメイクを観た上で、オリジナル版の(凄さを)感じてほしいですね。」と回答。オリジナル版を愛する日本のトップクリエイター達の討論の総括としては、「若い人達にもリメイク版きっかけにオリジナル含め観てもらえたら嬉しい」とまとめ、本放送は終了した。
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