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夏には、車の中に閉じ込められた子どもやペットが熱中症で命を落とすという痛ましいニュースが相次ぐ。無責任な保護者に非難が集中するのは当然だが、今回のケースは警察の対応に疑問が持たれている。米オハイオ州に住むリチャード・ヒルが事の顛末をFacebookに投稿した。

 

28日(現地時間)、ヒルは訪れたスーパーマーケットの駐車場で生後3カ月ほどと見られる仔犬が2匹閉じ込められている車を発見した。当日の気温は26度。耐えられない暑さではないが、1匹は跳ね回り、もう1匹はぐったりとして動いていなかったという。

 

他の客が警察に通報し「今向かっているそうだ」とヒルに告げた。しかし、「今すぐ助け出す必要がある」と観じたヒルは、ハンマーで車の窓を割った。ヒルは「30分かそれ以上閉じ込められていた」と主張するが、その場に居合わせた人は「犬が車にいたのは4分ほどだった」と地元紙に話しており、確証は得られていない。

 

仔犬を救助した2分後に警察が、14分後に車の持ち主が登場。警察は通報済みであるにも関わらず、許可なく車を破損したとして、ヒルを器物損壊罪で告訴する意向を示した。

 

当局は「彼はもう少し待つべきでした。警察が来ることを知っていたのですから。なぜそこまで切羽詰まっていたのか不可解です」とコメント。

 

ヒルは「僕は正しいことをしたと思っています」と主張、裁判で争う姿勢を見せている。オハイオ州では2016年に、炎天下に車中に子どもやペットが閉じ込められていたら、まず警察に通報し、明らかに生命が危ぶまれる場合は車の窓を割ることを認めるという法案が可決、施行されている。争点は、犬が実際に閉じ込められていた時間と、当時の容態だろう。

 

ヒルのFacebookには、「あなたは良いことをした!」「僕だって同じことをしたはずだ」「飼い主こそが罪に問われるべきよ」と、彼の行動を支持するコメントが相次いでいる。

 

現在ヒルは、クラウドファンディングサイトで弁護士費用の寄付を呼びかけている。

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