法廷でのワインスタイン被告(写真:代表撮影/ロイター/アフロ) 画像を見る

長年ハリウッドを牛耳ってきた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン被告が逮捕されてから約1年。数人の原告と4,400万ドル(約48億円)で暫定の和解に達したと複数のメディアが報じている。

 

ワインスタイン被告にセクハラスキャンダルが降って湧いたのは2017年10月。数多くの女優が駆け出しの頃にホテルの部屋へと呼び出され、性的関係を強要された過去を次々と告発し、辣腕プロデューサーの裏の顔がついに暴かれた。ローズ・マッゴーワンはレイプされるも、『プラネット・テラー in グラインドハウス』(2007)への出演と1,000万円ほどの口止め料で涙をのんだことを告白。アンジェリーナ・ジョリーやグウィネス・パルトロウらアカデミー女優らもホテルに誘われていたことを明かした。

 

セクハラ被害に遭った女性は、そのショックと恥ずかしさから口をつぐんでしまう傾向にあるが、有名女優やモデルが勇気を出して過去の被害を告白する流れは、その後の世界的な「#MeToo」運動へと拡大していった。

 

現在ワインスタイン被告は性的暴行で複数の訴訟を起こされている。今回、和解に達したのはそのうちの一件に過ぎない。ウォールストリート・ジャーナルによると、合意文書が締結されれば、4,400万ドルのうち、3,000万ドルは被害者への支払いに、残りの1,400万ドルは訴訟費用にあてられるという。ただし、この和解金はかつてのワインスタイン・カンパニーが入っていた保険から支払われ、彼個人の懐が痛むことはない。

 

9月9日にはレイプと性的暴行で2人の女性から起こされた裁判に出廷する予定だ。

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