米司法省は1月25日、ホロコーストを生き抜いた87歳の男性から巨額の財産を詐取したとして、ピーチズ・スターゴ被告(36)を逮捕、起訴した。CBS NEWSによると、スターゴ被告は4年以上かけて、男性の280万ドル(約3億6千万円)にものぼる貯蓄を根こそぎ奪い去ったという。
訴状によると、スターゴ被告は「アリス」と名乗り、出会い系サイトでこの男性と6、7年前に知り合った。彼女が初めて彼に金の無心をしたのは2017年。”交通事故に巻き込まれ、和解に合意したが弁護士に支払いをしないと和解金がもらえない”と嘘をついて金を借り続けていたという。
男性はすぐに2万5千ドルの小切手を送ったが、スターゴ被告は書類を偽造して銀行員になりすまし、ほぼ毎月のように小切手をねだり続けた。2021年10月に男性は息子に「アリス」との関係を相談し、送金を止めている。
スターゴ被告は、男性からだまし取った金でゲーテッド・コミュニティに自宅を構え、コンドミニアムやボート、高級車などを次々と購入。さらにロレックス、ティファニー、エルメス、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランド品に数万ドルを費やしたという。
男性は貯蓄を失い、自宅を手放さざるを得なくなったと起訴状には記されている。
スターゴ被告は電信詐欺の罪で起訴されており、有罪になれば最大で20年の刑が言い渡される可能性があるとCBS NEWSは報じている。