「韓国国立中央図書館の‘06年度調査によると、韓国の成人の読書量は年間平均12冊。日本と同様、活字離れが進んでいますが、韓流STARには読書家が多いんですよ」と話すのは、韓国紙記者。読書の秋にちなみ、今回は韓流STARの「愛読書」の数々をご紹介します!まずは、9月10日から韓国で放送が始まった『太王四神記』主演のペ・ヨンジュン(35)から―。「ヨン様は『チーズはどこへ消えた』のスペンサー・ジョンソンがお気に入りで、『人生の贈り物』を愛読しています。また、彼は村上春樹さんの大ファンでもあり、韓国語に翻訳された作品は、ほとんど読破しているそうですよ。村上さんが推薦する、レイモンド・カーヴァーの短編集なども、原作で読むほどの熱心なファンです」と韓国の文芸誌編集者。「韓国ではここ数年、日本文学が大ブームで、村上春樹さんなど、日本を代表する作家の小説が若い世代の支持を集めているんです」韓国の芸能界には、ヨン様のほかにも、村上作品の熱烈なファンが多数。ドラマ『宮』で皇太子役を演じたチュ・ジフン(25)もその一人で、かつて韓国紙の取材に、村上作品の魅力をこう語っていた。「ドライな口調で描かれる、乾いた世界観が魅力です」“速読”が特技という彼は、1日に2~3冊の小説を読むこともあるそうで、江國香織の『きらきらひかる』も愛読書の一冊だという。また、映画『青春漫画』や『同い年の家庭教師』のヒロイン、キム・ハヌル(29)も“村上ワールド”の虜に―。「どんなに忙しくても、ひと月に最低2冊は小説を読む」という彼女。最近のお気に入りは『ノルウェイの森』と『海辺のカフカ』で、撮影のない日は部屋にこもって小説を耽読しているそうだ。「そのほか、日本の作家では、辻仁成さんや、吉本ばななさんも人気がありますね。日本の小説は、何げない日常生活をテンポよく描いた作品が多く、日本に関心のある若者に受け入れられやすいようです」(前出の編集者)映画『スキャンダル』で、ヨン様と共演したチョン・ドヨン(34)は、吉本ばななのベストセラー『N・P』を。また、ドラマ『秋の童話』で国民的女優となったムン・グニョン(20)は、『代筆屋』をはじめとする、辻仁成作品のファンだという。小説以外にも、実用書、哲学書、詩集など、韓流STARの読書の幅は実に広い。日韓合作映画『ヴァージン・スノー』に主演したイ・ジュンギ(25)は、撮影の合間や移動の車中でも本を手放さないことで有名。韓国を代表する詩人、リュシ・ファの『片目の魚の愛』や、フランス人作家、ベルナール・ヴェルペールの『蟻』など、詩集からSF小説まで、ジャンルを問わない多読家だ。映画『スピードレーサー』でハリウッド進出が決定したRain(25)は、将来の実業家転身に備え、経営学やマーケティングの専門書を愛読。ソン・スンホン(30)との共演作『宿命』の公開を12月に控えたクォン・サンウ(31)は、もともと美術家を目指していただけに、ゴッホの書簡集『ファン・ゴッホの手紙』を愛読書としているという。日韓両国で活躍中のBoA(20)は、日本語や英語で書かれた本も自在に読みこなす、マルチリンガルな読書家。「ファンの心を読み、彼らのニーズに応えられるよう、主に心理学の本を好んで読んでいるようです」(芸能関係者)また、“読書の虫”として知られるチャン・ドンゴン(35)は、撮影現場にも常に本を持ち込み、映画『プロミス』のロケ中には、哲学、歴史、思想、芸術に関する数十冊の専門書を読破した。「ドンゴンに負けない読書家といえば、映画『シュリ』のハン・ソッキュ(42)です」と話すのは、韓国のスポーツ紙記者。「彼は、実用書からエッセイ、小説まで、興味のある本を手当たり次第に読む濫読派。1カ月の読書量は、軽く100冊を超えるそうですよ」映画『猟奇的な彼女』の出演で、日本のファンも多いチャ・テヒョン(31)は、ドラマの撮影現場で、“胎教本”を熱心に読む姿が話題に。「実は、テヒョンは今年の12月にパパになるんですよ。最近は、育児書も買い込むようになり、早くも“よきパパ”ぶりを発揮しています(笑)」(ドラマ関係者)そのテヒョンと映画『僕の、世界の中心は、君だ』で共演したソン・ヘギョ(25)は、世界45カ国で1千500万部を売り上げた、パトリック・ジュースキントの『香水 ある人殺しの物語』が、お気に入りの一冊だという。また、元祖“CM女王”のイ・ヒョリ(28)は、シェリー・アーゴフの『Love Bitch!』を熟読し、男性の心理を研究中。韓流STARの読書で、やはり多いのは、役作りのために読む時代小説。歴史書をこよなく愛するのは、現在、フジテレビ系で放映中の『朱蒙』でヒロイン役を演じるハン・ヘジン(25)。「ヘジンの読んでいた歴史書『韓国史を変えた女人たち』は、歴史に登場する女性たちの生きざまを紹介した作品で、彼女が『朱蒙』で演じる“召西奴”も登場します。彼女は、『本を読んで、より劇中の人物に近づくことができた』と話していました」(前出のスポーツ紙記者)今年から『読書文化振興法』が施行された韓国では、著名人が先頭に立ち、読書の楽しさを伝える活動も盛んだ。かつて、釜山市教育庁の「教育広報大使」に任命されたチェ・ジウ(32)は、読書を通じた教育の必要性を訴え、読書習慣の定着に一役買った。「教育広報大使のPR活動の際、彼女は、ハンガリーの作家、サンドール・マライの『結婚の変化』が愛読書だと話していました。男女の三角関係がテーマで、“結婚”という制度に翻弄される“愛”を描いた小説なのですが、彼女自身、微妙なお年ごろなだけに、共感する部分も多かったのかも……」(スポーツ紙記者)韓流STARそれぞれの“人生を変えた一冊”。あなたはどれが気になりましたか?