「かつて“キム・テピョン”という本名で活動していた彼に“改名”の相談を受けたのは、’03年のことでした。 彼はもともと強い気運を持っていますが、本名のまま活動を続けた場合、財運や仕事運が弱まることがわかった。そこで私は人相や姓名判断などから『光輝く』を意味する芸名を彼に授けたのです」 と話すのは、『韓国姓名研究院』院長のアン・ドンヒョク先生。ご存じ、ヒョンビン(26)の名付け親としても知られる姓名判断の第一人者だ。「命名に当たっては、生まれ持った本人の運勢を的確に把握し、それに調和する名前を考慮することが重要です。 ヒョンビンという名は“字音”、つまり声にして呼んだときの響きもよく、今後の芸能活動で強い気運を呼び込むことができると思いました」 アン先生の言葉どおり、ヒョンビンは改名翌年の’04年、ドラマ『アイルランド』でブレイク。一躍、トップSTARの仲間入りを果たした。「韓国人の姓は、日本人の30万種に比べ約280種ととても少なく、『金・朴・李・崔・鄭』が過半数を占めています。 他人と差別化を図るため、芸能人は、占い師や専門家に芸名の考案を依頼することもあります」(韓国・女性誌記者) そこで今週は、STARの “名前の由来”を徹底調査。命名にまつわるエピソードの数々をご紹介します! 3月に東京&大阪でファン集会を行ったドラマ『ニューハート』でおなじみのチソン(32)の本名はクァク・テグン。姓名判断の先生のアドバイスで「“木”と“水”の元気はあるのに地の元気がない」といわれ、「地」を取り入れチソンとなったという。これは「知性」も意味するという。 ウォンビン(31)の本名は、キム・ドジン。「初期のドラマには本名で出演していますが、《田舎くさい名前が気に入らない》という本人の意向で、洗練された印象の芸名に改名しました。 本人は、ウォンビンの“ビン”の響きがとても気に入っているようです」(前出・記者) 新作映画『マザー』が近日公開予定の彼の芸名にも、やはり『最高の輝き』という意味が込められているそうだ。 続いて、現在兵役中のコン・ユ(29)。芸名は《両親の姓を合わせることで、より責任感を持って芸能活動ができるように》(本人談)と、父の姓『コン』と、母の姓『ユ』から名付けられた。 3月10日に米国でシングルデビューしたSE7EN(24)の芸名の由来は、《所属事務所の社長と食事をした際、皿にあったカクテキが7個だったことに由来しています(笑)》とご本人。 ちなみに、韓国芸能界で女優が好んで使う芸名は、“ハン”姓がもっとも多いそうだ。「映画『マルチュク青春通り』のハン・ガイン(27)や、ドラマ『エデンの東』のハン・ジヘ(24)も芸名です。2人とも、メジャーデビュー前は本名で活動していましたが、同姓同名の先輩女優がいたため、芸名を使うことになりました。“ハン”は音が柔らかく、優しい印象を与えるので人気があるんです」(前出・記者) 前出のアン先生も、「名前は人から呼ばれるものですから、温かさや安らぎを与える“音”のイメージを大切にしなければなりません」 と話すが、所属事務所の一存で名付けられた芸名もある。「ドラマ『黄真伊』でおなじみのハ・ジウォン(30)の 芸名は、所属事務所社長の初恋相手の名前に由来。社長いわく、《初恋相手に捨てられた悔しさを忘れないために》という私情で、売出し中の彼女にこの名前を付けたそう。 また、ドラマ『いかさま師』が日本でも放映されているチャン・ヒョク(32)はマネージャーの名前だという。 また東方神起はデビュー前、『五臓六腑』というグループ名にほぼ決まりかけていたが、所属事務所社長の意向で現在の名前に落ち着いたという。「そのほか『チョンモッコ(伝説を食べる鯨)』というグループ名も候補に挙がっていましたが、香港映画『東方不敗』に引かれた社長が、現在の名前を思いついたんです」 と、韓国のスポーツ紙記者。「社長は、その映画監督に名前の使用許可までもらいましたが、姓名判断で“不敗”の文字が不吉とされ、“神起”に入れ替わったんです」 一方で、芸名を本名にしてしまったSTARもいる。「ソン・スンホン(32)は、ソン・スンボクが本名ですが、兵役を機に“スンホン”に改名しました」(前出・記者) ドラマ『スターの恋人』のPRで先月来日したばかりのチェ・ジウ(33)は姓を変えず、名前のみを芸名にして活動。マネージャーが考案した複数の候補から、投票によって“ジウ”の芸名が選ばれた。「本名の“ミヒャン”は古風な印象があるので、改名することになりました。投票には、芸能記者やテレビ局プロデューサーが参加していました」(女性誌記者) 芸名、本名を問わず、トップSTARの名前には、「強い気運を持つ“字音”が含まれているケースが多い」 と前出のアン先生は話す。「チェ・ジウさんのように、力強い音の『ジ』や、ペ・ヨンジュンさん(36)の『ヨン』、イ・ビョンホンさん(38)の『ビョン』が含まれる名前には大成する気運があります」 ちなみに、そのビョンホンはパーソナルDVDで自分の本名の由来をこう語っている。《母親におぶわれている僕を見て、通りすがりのお坊さんが『ビョンホンという名前にしたらどうか』と話しかけてきたそうです。僕には父からもらった名前があったのですが、『お坊さんの言うことだから、とにかく変えよう』となったそうで……(笑)》 漢字表記の“炳憲”という名前には、『賢さ』と『輝き』という意味が込められているそうだ。最後にアン先生から名前を付ける際のアドバイス。「人間は、もともと運勢のバランスが崩れた状態で生まれてきますが、よい名前にはそれを好転させる力があります。命名で重要なのは、名前の持つ『意味』『文字』『音』の調和です。抽象的で漠然とした意味や文字、また地名などを指す名前は気運を下げるので避けたほうがよいでしょう」 STARは今後もその名に負けぬ活躍ぶりを見せてくれることだろう。